「機動戦士ガンダムUC ep2 赤い彗星」「マチェーテ」


まずはこちら。セル版リリースを前に2週間限定の上映となります。まあ、今回は「赤い彗星」シャアの再来ことフロンタルの登場ですね。サブタイトルにも合わせてパンフも真っ赤です。原作で言えば、第2巻のラストちょろっと、フロンタルが登場した部分から第4巻の途中まで。あちこち描写はカットされたりしていますが。
戦闘描写はホントに素晴らしく、これでこそ大画面で観賞した価値があったと言う物。それから池田秀一さんよね。シャアのセリフまんまな部分も含め、ファーストのオマージュがあちこちに見られたんだけど、やっぱり本物が演ると違いますわ。
近年のガンダム作品とは違い、エースパイロットの凄さが1stの流れを汲んだ描写なのも好印象。
もちろんDVDは購入しますけど、劇場で観ておいて良かったと思いましたよ。続きは来年3月です。

で、こちらはロバート・ロドリゲス監督の『マチェーテ』。パンフは作ってないとの事で画像は劇場前のポスターで。
メキシコ連邦捜査官のマチェーテはある捜査中に罠にはまり、妻と娘を殺害され、自身も焼殺されかかる。
3年後、テキサス州で不法移民として日雇い労働に従事していた彼は、マクラフリン上院議員暗殺の仕事を強要される。実はそれも罠で、彼は追われる身に。だが、依頼者は捨て石の選択を見誤ったのだ。マチェーテはおとなしく処分される男ではない。彼の反撃が始まる…。


えー、『グラインドハウス』って映画がありまして。場末の映画館でかかっている様な、低予算で脚本もいいかげん、それどころかフィルムの一部が紛失していても気にしない…そんな雰囲気を再現すべく作られた作品でした。本来は2本立て4時間超えだったのを、日本ではタランティーノの『デス・プルーフ』とロドリゲスの『プラネット・テラー』に分けての上映でした。で、その冒頭部に流れるウソ予告の1本。それを長編化したのが本作『マチェーテ』です。『グラインドハウス』の2本では何人かの出演者が双方に顔を出していましたが、この『マチェーテ』も同様。例えば本作でエイプリル役のリンジー・ローハンは『プラネット・テラー』のヒロインであり、『デス・プルーフ』では殺され役。本作の双子のナースも『プラネット・テラー』で目立ってましたね。そんな訳で『グラインドハウス』と合わせて観賞するのが正解かと。


で、主演のダニー・トレホロバート・ロドリゲス作品の常連脇役俳優。あまりにもインパクトのある風貌から一度見たら忘れられないキャラです。まあ、ロドリゲス作品のほとんどに出ていると思うので、『マチェーテ』でマチェーテの兄の牧師を演じているチーチ・マリンと共にファンにはおなじみなんですが。最近だと『プレデターズ』というメジャー作品にも出ていましたので記憶している方も多いかと。
作品としては、まあ、ヒドい映画をファンサービスで真面目に作ってしまった。そんな感じですね。脚本も無理矢理でっち上げた様な物ですし。ただ勢いはあるんですな。画面で起きている事にツッコミを入れつつ、苦笑いをしつつ、最後はロバート・ロドリゲス最高だぜ。ダニー・トレホ、あんた凄えよ。と満足して帰れる。そんな作品です。


いやあ、ミシェル・ロドリゲスジェシカ・アルバもエロイわ。存在感ありすぎて、この2人からは低予算っぽさが薄れている感じだけど。ジェシカは大事な場所を見せないシャワーシーンがありますけど、裸をさらしているリンジーや他のヌード見せ娘たちより、ミシェル&ジェシカの方がよっぽどセクシーでしたわ。
ロバート・デ・ニーロ。なかなか素敵なへっぽこぶりでした。イエローキャブを運転するシチュエーション、無理矢理すぎるわ。
スティーヴン・セガールはアジア系女はべらせて、日本刀持って、でハラキリで。肉付きが良くて貫録ある分、アクションには向かない感じになってましたね。
それから何と言ってもトム・サヴィーニですよ。有名な特殊メイク兼俳優兼監督な人です。ライバルの殺し屋として出てきますが、そのプロモーション・ビデオのセンスに笑った。そうそう、全身黒いレザーのバイカースタイルですからね。相手のマチェーテが「ナタ」を持っているので『ゾンビ』のパロディを期待していたのですが、決着は無しで途中から消えてました。


まあ、万人向けでは無いのは確実で、オススメできる程の傑作でもない。でも、ロドリゲス作品ファンや、それに近いB級映画ファンなら観ておいて損は無いんじゃないかな。パンフレットも作られなかった程ですし、時期的にクリスマス期が近いので、観たい人は急がないとすぐに上映が終わってしまうと思う。
んで、私としては10点満点評価で8点つけます。いや、マジで。