「RED」


観てきました。ポスターや予告編の時点でかなり興味あった作品ですね。
「RED」とは「Retired Extremely Dangerous(引退した超危険人物)」の事。
フランク・モーゼスは元CIAの腕利きエージェント。今は田舎でノンビリと引退生活をしていたのだが、ある深夜、特殊部隊の襲撃を受けてしまう。理由もわからないまま、軽く撃退するフランク。彼は最近頻繁に電話していた年金係のサラにも危険が迫っていると察知し、カンザスへ。拉致同然の状況でサラを連れ出したフランクは、ニューオーリンズの老人ホームに隠居している元上司ジョーの元へ向かう。一方の襲撃側、CIAの若手エージェント、ウィリアム・クーパーはフランクたちの潜伏場所を探し当て、彼らの後を追う…。


ブルース・ウィリスモーガン・フリーマンジョン・マルコヴィッチと、主役クラスのキャストが多く出演している作品。『オーシャンズ11』とか最近だと『エクスペンダブルズ』の様な企画でしょうか。まあ、豪華キャストだけで十分なイベント性がありますね。ブルース・ウィリス自身は『エクスペンダブルズ』の方にも出演していましたけど、あちらはホントに出てるだけ。こちらではそれなりのアクションもこなし、肉体も健在だというのを見せてくれます。
冒頭にDCのクレジットも出ている様に、元はアメコミ。私は全く知らない作品なのですが、原作がある分、『エクスペンダブルズ』よりは話も面白かったと感じました。


キャストの中で個性が突出していたのはマルコヴィッチが演じていたマーヴィンですね。薬漬けの影響か狂った言動が多く、ジム・キャリーなんかが演じるタイプの役だったのですが、まあ、これが芸コマで。スクリーンに彼が出ているのを観ているだけで楽しかったですわ。彼が一番目立つ空港のバトルはギャグのノリでしたもん。
もう1人がヘレン・ミレン演じるヴィクトリア。元MI6の女エージェントで、60歳越えの綺麗なお婆ちゃんがスナイパーだったり、でっかいマシンガンぶちかましたり、いやあ、カッコイイ。惚れ惚れしましたわ。
CIAの記録保管室の番人役がなんとアーネスト・ボーグナイン。『エアウルフ』の時点で爺さんだったのに、まだ健在とは。93歳だそうで。この人が画面に登場した時、感激しましたよ。
元ロシアのエージェント役のブライアン・コックスも良かったな。若手CIAクーパー役のカール・アーバンも良かった。


とにかく、傑作ではないんだけど、地味な部分でカッコ良さが光る。豪華キャストの掛け合いと、マルコヴィッチやヘレン・ミレンの意外性を堪能する。個人的にはとても満足のいく作品でした。
世間的な評価は低い気もしますが、私は10点満点評価で8点あげちゃってもいいですかね。