「探偵はBARにいる」


9月15日に観賞。原作も未読。観るかどうか迷っていた状態だったのですが、最初に予定していた『グリーンランタン』を観るテンションが萎えてしまい、代わりにこちらを選択した次第。
パンフレットは外カバーに収納されている形で、展開すると上の様になるが…

展開前はこんな感じにBARのマッチを模したデザインになっています。

物語の舞台は札幌の歓楽街ススキノ。BARケラーオオハタで飲んでいた探偵の元に電話がかかってくる。コンドウキョウコと名乗るその女の依頼は「南という弁護士に、去年の2月5日、加藤はどこにいたのか?」と尋ねてくれという物。不審な物を感じつつも依頼を受け、仕事を果した彼はその帰りに襲われる。腹の虫が納まらない探偵は、報復のために真相を調べ始めるが…


探偵と言っても、ホームズや金田一系ではなく、フィリップ・マーロウ系のハードボイルド型。とは言っても『仮面ライダーW』の鳴海荘吉の様なイメージではなく、かなりコミカルで三枚目な探偵だ。
とは言え、ヤクザさんとのいざこざやら、暴力描写はこうした一般向けな作品としてはかなりキッチリ描いているし。乱闘シーンやら何やらのアクション関係も見栄えがする。これは助手役の松田龍平が良かったんだな。
で、コミカルであり、人間の残酷さも見せ、アクションもあり、人情もあり、しみじみとさせ、泣きもある。エンターテインメントとして、これほど見所を盛り込んだ上で、映像作品としては1作目なので「ドラマの延長作品としての劇場版」とは違いシリーズを知らなくても楽しめる。邦画としてはなかなかポイントの高い作品なのではないかと思います。
配役も、大泉洋松田龍平も俳優としては個人的に良い印象が無かったのですが、本作ではホントに良いなぁと思いました。西田敏行も、ある場面の眼力は凄みを感じた。そして何と言っても高嶋政伸、『HOTEL』とかのイメージしかなかったので驚いた。この作品で一番好きなキャラだわ。
あとは、以前のツイートでも書いた事ですが。乗っているボロ車がイメージを強めているとも思いますが、探偵と助手が『カリオストロの城』のルパンに重なって見えました。探偵がルパン、助手が次元と五右ヱ門を合わせた感じ。
脇役もチョイ役も含めて、出てくるキャラがみんな味があったなぁ。
そうそう、あちこちにちょこちょこと微エロなシーンが入ってたのが下品で笑った。


原作の方は12作まで出ていて、本作は2作目にあたるそうです。で、映画としても十分にヒットしたので続編決定とか。


10点満点評価で8.5点ですね。映像特典満載のセルディスクが出たら購入すると思います。原作も少しずつ手を出していこうかなと。