「ミッドナイト・イン・パリ」


5月28日にMOVIXさいたまで鑑賞。日本での公開までずいぶんと待たされました。当初は単館上映を覚悟していたのですが、先日のアカデミー賞で最優秀脚本賞を受賞した事もあって、MOVIXにも来てくれました。


ハリウッドの脚本家であるギルは、婚約者のイネズ、彼女の両親とパリに来ていた。イネズや彼女の友人たちとの交際に心が満たされないまま、パリに想いを向ける彼は、やがて憧れの1920年代に彷徨い込む。そこでヘミングウェイフィッツジェラルド夫妻らに出会ったギルにとって、元の時代の生活は色褪せていく…


パリがとても魅力的に描かれていて、『パリより愛をこめて』や『96時間』の様な殺伐としててゴミゴミしてた街と同じ街とは…。
安定したウディ・アレン作品といった感じでしたね。ウディ作品ではマイベストな『カイロの紫のバラ』を思い出させる様な現実と非現実の融合と憧れもそうですし。過去の「黄金時代」に憧れを残しつつも現実に戻っていく流れもとても心地よい展開でした。まあ、ハリウッド的娯楽大作ではありませんので、観る人は選びますわね。過去世界で著名人も登場するので何人かでも知ってればそれなりに楽しみも増すかなと。私は画家の方はバッチシでしたが文学の方はヘミングウェイフィッツジェラルドしかわかりませんでしたけど。ヘミングウェイはかっこよかったですなあ。ダリやピカソはもっと変人度をやり過ぎても良かったと思いますが。

さて、レイチェルですが、婚約者のイネズを演じています。セレブ系の金髪美人お嬢様という典型的な役で、どうしてギルはこんな娘と婚約してるんだろう?と疑問が湧く程、薄いキャラではあります。まあ、薄いのは過去世界の女性の引き立て役のポジションなので想定内。ただ、レイチェル自身は活き活きと演じてるのが伝わってきますし、演技も衣装も可愛くて堪能できました。鑑賞前にストーリーをざっと読んだ時に、レイチェルの出番は序盤だけなのかな?と思っていたので、実際はかなり出番はありましたし。役柄の好みはあるとしても、レイチェルファンにはなかなか美味しい作品だったのではないかと思います。バスタオル姿とか、ジーンズのお尻とか。