プロメテウス


こちらは9月5日に観てきました。


世界中の遺跡から発見された同じ星図。それが宇宙から来た知的生命体の存在と、地球人類の起源の謎を解く鍵になるとして、巨大企業ウェイランド社は調査宇宙船プロメテウスに冷凍睡眠状態の科学者チームを乗せ、星図に示された星に向かわせた。
たどり着いた惑星に知的生命の残した痕跡を発見したクルーは着陸して調査を始める。明らかに人工と思われる建造物に、異星人の死体、ホログラム映像、そして貯蔵された謎の容器。その発見に驚き喜ぶクルーたちだった。しかし、嵐により遺跡に取り残されたファイフィールドとミルバーン、そしてプロメテウスに帰還したホロウェイに、未知の危険が迫っていた…


リドリー・スコット監督と言えば、『エイリアン』や『ブレードランナー』といった、私にとってオールタイムベストに入る作品を撮った監督で、この作品の情報が伝わり始めた頃から期待せずにはいられなかったわけですが。
で、スチールやトレイラーなんかを目にする様になって、やっぱりこの作品は『エイリアン』と関係があるなと。どうやらエピソード0的な作品らしいなというのは事前にわかっていました。
そして、「人類の起源の探求」ってテーマも心躍るじゃないですか。少しベクトルは違いますが、ジョディ・フォスター主演の『コンタクト』なんて大好きですし。で、『エイリアン』シリーズのエイリアンも、人工的に作られた生物兵器なんじゃないかって説は昔から言われてたわけで。これはエイリアンも地球人も同じ存在によって作られたのかなと、その辺の設定を描き込んでいく映画なのかなと。期待ばかりは高まっていったのですけどね。


実際、面白かったかと問われれば微妙ですかね。「人類の起源」という要素はかなり適当に投げっぱなしにされますし、『エイリアン』とのリンクには観ていてうれしくはなりますが、整合性自体はこれも大雑把ですし。そもそも脚本がダメダメで、所々にあるC級な展開が『無えよっ!」ってツッコミ入れるどころじゃない。もうね、『エイリアン』に作品としてかなり評価下がっちゃうレベルですよ。これがリドリー・スコット監督本人の作品かと思うとね、ガッカリ感ハンパ無い。少なくとも『エイリアン』4作品よりは評価下でした。
舞台やら小道具やらのガジェットは素晴らしかったですわ。映像に関しても見応えありました。やっぱり脚本がね、足を引っ張った感じですかね。物語の展開もキャラの行動も、結局はそこに起因すると思うわけで。もったいないよなあと。その辺をね、もう少し丁寧に練り上げていたら、作品の質もぐーんと上がってたかもしれないですね。いや、もしかしたら、上映版は大幅にカットされていて、後でDC版が出たりするのかもしれませんが。
まあ、このバージョンでは、現段階ではひいき目に見ても、10点満点評価で5〜6点ってとこですかね、私は。
後は、ラストで出てくるクリーチャーが、ギーガーズエイリアンの劣化版でしかなくて、全く良さを感じなかったのも鑑賞後のモヤモヤを増長したのかもしれませんな。
そうそう、アンドロイドのデヴィッドが某キャラにブラックオイルを仕込むの、ここは理由とかをもっとちゃんと描き込んでほしかったですわ。
3D映像は素晴らしかったらしいので、IMAXでもう一度鑑賞してみたいって気持ちは少しあります。私の中でも切り捨てるには惜しい作品という位置づけですね。え?続編あるの?