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『最高の夏にしようねノイローゼ』

舞台 舞台(山下聖良)

8月30日と31日、下北沢にあるReadingCafeピカイチでの公演を観てきました。
以前から舞台ドリクラのナオ役の青木満理子さんが出演されていて興味があったのですが、今回は2代目アイリ役の藍乃聖良ちゃんも出演されるとの事で、これは外せないチャンスと思って行って来た次第です。
ところでこのピカイチは特撮ファンにはおなじみの俳優、赤星昇一郎さんが店主さんをなされているお店で、朗読劇を中心とした小さな公演をカフェの店内で行っている形態ですね。公演時の座席は15席ほど。赤星さんご自身はカフェタイムにはドリンク類を入れてくれる一方で、公演中は照明操作などの役割なども担っていらっしゃいました。


さて、今回の公演は5人の女優さんによる1人芝居と朗読劇で、7つのプログラムが日替りで構成されていました。そのうち2回の公演で5本観る事ができました。
30日のソワレは安川まりさんの「発光」、藍乃聖良ちゃんの「神様」、青木満理子さんの「ジョゼと虎と私たち」。
31日のマチネは安川まりさんの「発光」、栗又萌さんの「路上のメリークリスマス」、藍乃聖良ちゃんの「夢で逢えた(ら)」でした。


「発光」は主人公の彼氏が暗闇で光る人で、その彼氏との別れと、数年後に同じ様に光る身体を持った女性と出会う話。朗読劇で、丁寧に感情を込めて、光の方を優しく見つめて、別れの時には泣いて、そして微笑んで、恋愛のせつなさが伝わってくる作品でしたね。


「神様」は小さなクマのぬいぐるみの形をした神様を拾った事から始まる女子高生の物語。お腹を空かせて倒れていた神様を助け、その代わりに何か願いを叶えてあげようと。その願いを考えるまで一緒に行動するという流れですね。自分で神様を動かし、友達3人のセリフも演じ分けているので、朗読劇ではありますが動きを感じる作品でした。温度の低い等身大の女子高生、勝手に動いていく周囲に何となく流されていく感覚、そしてとても日常的な事に帰結していく願い。とても可愛らしさが出ていて良かったです。


「ジョゼと虎と私たち」、同名の映画作品(池脇千鶴さん主演)が作中に登場しますが、この作品の内容とはそれほど関係の無い感じ。千葉の道路を走っている車の中、空回りしている男女の関係、それを疾走感あるラップを織り込みつつ圧倒的な空気に観客を包んでいく1人芝居。ナオ以外の満理子さんの演技を初めてまともに観た様な物だったので、表情の付け方やセリフの発し方のさじ加減のスゴさに感動しました。




で、終演後はそのままお店として営業が続く感じで、追加のドリンクを飲みつつ、出演者のみなさんとお話できました。
お2人にはいつもの様にVITAのドリスナで2ショットをお願いしました。
満理子さんとは実は初めて直接対面させていただきましたが、ずっと笑顔を絶やさない方で、この公演の役とも完全にスイッチが切り替わって、もちろんナオとも違ってて、とても魅力的です。


聖良ちゃんは、ドリクラライブvol.3を実際に観るまでは、実はそれほど注目はしていなかったのです。女の子らしい女の子だなーとは思っていたのですけどね。ツイッターやブログでも積極的にツッコミ入れたくなるほどの強烈な個性も出していませんし。
それがアイリのステージを観てハートキャッチされたわけですが。今回の公演は芝居という面では少し特殊ではありますが、演技力の奥行きは感じましたね。
そして終演後の時も、とにかく会話をガンガン拾ってつないでいきますし、ちょっとした事でもすぐリアクションを返してくれましたし、とても頭の回転の早い子なんだと思いました。オーディションの小ネタや「アナ雪」の再現、ヤンキー聖良なんてのも魅せてくれまして、引き出しをいっぱい持っていて多才なんだなと感じました。実際に動いてる姿を見ないと、なかなか彼女の魅力は伝わらないかもしれないですね。でも、私の劇団ドリクラ2期メンの中でのイチ推しが聖良ちゃんになったくらいですから、それだけどこかしらに彼女の輝いている部分があるのだなと何となくでいいので注目していただければうれしいですね。


さて、翌日です。前日はギリギリ到着だったために隅っこの席でしたが、この日は余裕もって出かけて最前列のど真ん中を確保しました。なので、演者さんと近い。距離にして2mくらい? ホント、すぐ目の前の手が届きそうなほど近くで演じてくれて、椅子に座っている様な状況だと観客席と目線の高さまで一緒ですからね、この臨場感はたまらないですね。お気に入りの演者さんが出演するとなればハマって通い詰めたくなる気持ちもわかります。赤星さんが出演される時もぜひ行ってみたいですね。


「路上のメリークリスマス」、感情表現を淡く語る演技にこちらの胸をグサグサと刺される感。しかも真正面に視線を固定して語る場面でははっきりと私を視られている様な錯覚がして、つい目をそらせてしまいました。
わりとテンション高めな友人との演技分けもリズムに変化が生じてとても良かったですし、終盤の何とも言えないせつなさはたまらない物がありましたね。


「夢で逢えた(ら)」、藍乃聖良ちゃんではなく松井玲奈ちゃんとしての作品。男子校に玲奈ちゃんが転校してきて、男子生徒と恋に落ちてという甘い作品。まあ「あり得ない」話ではあるのだけど、そこは早いテンポと玲奈ちゃんの可愛らしさに引っ張られてツッコミ入れる余裕無いほど引き込まれます。
そして終盤、玲奈ちゃんが泣く事になるのですが、それを一番の特等席で観ちゃいましたからね。ここ時の没入感はかなり高まってました。少し前から目が潤んできているのがわかって、セリフが進むにつれて涙があふれてきて、それが頬を伝わるの、それをすぐ目の前で堪能できましたから。完全にクリティカルでしたわ。
ホント、この子は素晴らしいなと。


1人芝居や朗読劇って、通常のお芝居とは表現の方向性も少し違うし、演技に別の要素も要求されていて、これはこれで難しいんだなあと思いましたね。何より共演者を頼りにできない、自分だけで空気を作って世界を作っていかなきゃならないんですからね。演技の緩急がよりはっきり浮き出して見えるんじゃないかなと感じました。それに、同じ作品を別の人が演じた場合、よりその人の個性が表面に出てくる様な気もしますね。



さて、31日は終演後に帰宅してすぐ出勤しなければならない状況でしたので、長居する時間がありませんでした。
ところが、(聖良ちゃんに紹介されるまで全く気づかなかったのですが)この回に劇団ドリクラの2代目受付さん役の美波友利さんが観に来ていまして。少しだけですけどお話をさせていただいて、聖良ちゃんと友利さんの2ショット写メも撮らせていただきました。友利さん、メッチャ優しそうで可愛くて癒し系って印象ですね。ありがとうございました。