『GO,JET!GO!GO!vol.7 ~そんなヒロシに騙されて~』

山下聖良ちゃんの出演する舞台『GO,JET!GO!GO!vol.7 ~そんなヒロシに騙されて~』A班の公演を観てきました。10月21日の初日、22日、28日の3回。場所は東日本橋のアクアスタジオ。

 

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『vol.7』とあるようにシリーズ重ねて『ZERO』も含めて『vol.9』まで既にあるようで10作品、その7作目の再演。ググってみると去年に10周年イベントなんかも開催されてるようで… 10周年! ずいぶんと息が長く愛されてる作品なんですね。観客側も常連のファンの方が結構多いような印象で人気ある作品なのがよく伝わってきました。

座席にはシリーズ各回の簡単なあらすじを書いたコピー紙が置いてあるので初見さんでも安心。私はまっさらな状態で観たかったので初回上演前は目を通しませんでしたが、それでも舞台上のやり取りだけで容易に人物関係や設定などは自然に入ってきました。それはわかりやすくかつ個性的なキャラ作りと、全員に印象に残るセリフや見せ場をしっかりと用意してる脚本に依るのかもしれません。

 

 

物語の舞台は50年代風のバーで、そのスタッフと身内、そのバーに憑いてる地縛霊であるGO,JET!GIRLSが主なキャラクター。GO,JET!GIRLSは昔の常連客で若くして死んだ3人娘、アイドル的存在で劇中でも何曲か歌うパートがあります。

ガールズのメンバーである美月と、同じく常連客であるヒロシとのほのかな恋心。生前の若かった当時と、現在で年老いたヒロシが来店してのやり取りを交錯させての物語展開でした。

キャラ崩壊しない範囲でコミカルな演出たっぷりで、テンポも良く、合間に歌唱パートも入り(OP曲ED曲も含め、重複もありで10曲分ですね。ミュージカルではない舞台としては多い配分だと思います)、ラストも涙腺が緩んでちょっと泣きそうになりました。

シリーズの他のエピソードはどのくらいの評価をされているのかわかりませんが、少なくとも今回の作品はとても満足度の高い出来になっていると思いました。

 

 

聖良ちゃんが演じるのはGO,JET!GIRLSの1人、イメージカラー黄色の夏代。リーダー的な早紀やストーリー上でメインとなる美月と比べると脇に回ったポジションではありますが、セリフも多いですし、他のキャラに対してのリアクション、状況に応じてコロコロと変化する表情、軽快なダンス、ビシッと決まるポージング、メインで歌う曲も2曲と、聖良ちゃんのいろいろな面の魅力を満喫できる良い舞台でした。

今回はクアドラブルでしたし、他のエピソードでも多くの夏代役がいて、その中でどんな印象を持たれているのか。その辺の比較はできませんけど、私は聖良ちゃんらしい適役だと感じました。

上演中ほとんどの場面で舞台上にいるため、会話に加わってない時などでも聖良ちゃんを観ている事ができますね。他の出演者さんには少し申しわけないですが、私は実際そうでした。

それなりの数の舞台を観てきてそこに出演する役者さんも大勢見てると気付く事があって、例えば映画やドラマなどでカメラのフレームから外れてしまってる時…姿も見えず声も聞こえずという状況。舞台上で進行している中心からは外側、だけど舞台ですから観客からは見えてるわけです。そういう時にただそこにいるだけで存在自体が消えてしまう役者さんもいれば、常にそこに「生きて」存在してる役者さんもいて。聖良ちゃんは後者だと思うのです。だからずっと目で追いかけていても上演時間中は「夏代」というキャラは何かしら主張して存在を伝えようとしてくる。計算で全て演技して動いてるというより、やっぱり憑依型の傾向があるのかな。

 

 

夏代がメインで歌う曲は2曲。10曲中2曲目のデル・シャノンRunaway』、5曲目のコニー・フランシス『Many Tears Ago』でした。英語歌詞な上に、特に『Many Tears Ago』の方は美月の様子なども気にしつつ戸惑いながらという演技を織り交ぜつつの歌唱でしたからかなり難しかったのではないかと思いました。だから、私から見ての今回の出演での一番のポイントはここだったかなと。

 

 

本編が終わってのエンディング。ガールズによるステージ、2曲。ここだけサイリウムやペンライトを振って 応援できると事前に告知があったので持っていったのですが、初見の時にはタイミングがわからず出せないまま終了。他の人に合わせるつもりでいたら周囲に全くいないんですもの。常連さんたちは手拍子はとても慣れているんですけどね。

2回目からは遠慮なく夏代のカラーである黄色を4本振りました。

 

 

シリーズの他の作品には様々なタイプのエピソードがあるみたいで、それぞれの出来にムラというのはあるのかもしれませんが、この『vol.7』は完成度も満足度も高い作品でしたし、機会があれば他も観てみたいと思わせてくれました。聖良ちゃんにもまた出演してほしいなと、そう思える良質の作品でした。

 

 

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さて、物販ではA班の台本(配役の名前記載、台本自体も演出の違いで部分的に班ごとに差異があるとの事)とロゴ入りのスカジャンを購入。

それとガチャチェキというのがありまして、1回500円でガチャを回してランダムでチェキが1枚買えるという物。ただ、ABCD全チーム分がシャッフルされて入ってるのでどれも好きな常連さんたちはともかく、私にとっては確率低くて。3回の観劇で4回運だめしして、ようやくA班のガールズ&ヒロシを引き当てました。(後で教えてもらったのですが、書かれてる文字は聖良ちゃんによるものだったとの事)

 

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今回も聖良ちゃん宛てにスタンド花を贈らせていただきました。

ちょっと裏話。実は今回の公演で全くそっくりなスタンド花が別のファンの方から別のキャストさんに届いてまして。今回初めてのお花屋さんに発注したのですが、同じお花屋さん、同じ予算、デザイン「おまかせ」で全く一緒のオーダーが納品時期も重なったためにこうなってしまったみたいですね。発注前に夏代の色に意識が向いてれば黄色中心でお願いしたと思うんですけどね。やっぱり次からは「おまかせ」ではなくきっちりイメージ考えようと思いました。

 

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そして今回も花の宛名札に聖良ちゃん直々にメッセージを書いていただいていました。本当にありがとうございました。