『まわれ!無敵のマーダーケース』チームP

山下聖良ちゃんの出演している舞台、ラ・セッテ×イヌッコロ コラボ公演『まわれ!無敵のマーダーケース』を観てきました。今年の春公演を少し形を変えての再演という事の様です。場所は新宿御苑のサンモールスタジオ。Wキャストで聖良ちゃんの出演するのはチームP。

10月15日17時、16日15時(追加公演)、18日19時、20日19時の4回観劇。全てチームP。18日と20日には終演後にアフタートークイベントもありました。

 

f:id:dyna_red:20171105063631j:plain

 

一応これも書いておいた方がいいのかなというのがチケット争奪で。

私はもう完全に舐めてて、チケット発売日の夜にのこのこと接続してみたんですね。そしたらチームPが完売だらけで、なんとか1回分だけ一般席を確保しました。チームKの方はどの回も残ってたのでPの方の出演者のどなたかが集客とんでもなかったんでしょうか?

で、カンフェティの方が数日後に支払期限が来るので、その直後のタイミングでキャンセル分が復活すると狙ってて1回分確保。さらに聖良ちゃんが「時々(カルテットの方で)チケット復活してるみたいです」とツイートされてたのでそちらも定期的にチェックして1回分確保。そして後で追加公演も出たのでこちらは難なく確保。

チケット発売前は「特典あるから2回はスペシャル席だな」くらいに悠長に構えてたのが嘘みたいで、結局全部一般席に落ち着きました。追加公演のキャンセル復活時にスペシャル席を見かけてるのですが、その回は既に一般席を取ってましたからあきらめ。

さらに困った事に、今回はチームPには土曜公演が無いので、私の固定休日(毎週土曜なのです)が活用できず、シフト希望休みを全振り&観劇後に急いで帰って出勤という条件で、4回行ければいっぱいいっぱいだなという感じでした。まあ、それでも聖良ちゃんの出演するアフタートーク回を両方押さえられたのはラッキーでした。

はい、舐めてましたね。ここまで人気だとは。人気があっても即日完売などは全く予想外だったので。公演始まるまで当日券が出る事は告知されてなかったと思うので、あるのか無いのかわからない当日券に賭けるより他の公演の予約しちゃいますよね。だから聖良ちゃん目的のピュア紳士界隈の観劇仲間もほとんど行けてなくて、私の知ってる限り当日券で1人だけですね。他にフォロワーさんがたぶん2人と、他の劇場で見かけた事あるフォロー外の人が2人。それから聖良ちゃんのお仕事仲間である女優さんが3人くらいかな。私のアンテナにかかってきたのはそのくらい。

 

前置きが長くなりました。では、改めて。公演終了してますので多少のネタバレは含まれています。あらかじめご了承ください。

 

 

開演の暗転からいきなりの映像パート。作家の藤澤智彦先生密着特集番組という設定。ここで藤澤先生の性格と担当編集者の末國との関係性が少し伺えます。それに加えて、ドラマ化された『東京の中心でラブをバケーションする(通称とちゅラバ)』のダイジェスト映像。津田寛治さんとか藤田玲さんとかの出演、映像パートのナレーションも須賀貴匡さんだったりと、ライダーファンとして歓喜物。内容も大爆笑必至で楽しい物でした。イメージ的には90年代のトレンディドラマな感じ。『東京ラブストーリー』とか『ロングバケーション』とかをツッコミ所満載に仕上げた風な。で、このドラマのイメージが実は藤澤先生の心に傷跡を残している…というのが映像と舞台との大事なつながりで。(藤澤先生や末國がダブルキャストなので映像パートもチーム別、こちらのチームPの映像にはチームKのキャストさんも出演されています)

映像パートが終わるとスクリーンが回収され、藤澤先生が登場。軽いイントロダクションからの舞台パートが幕開け。

 

舞台は大まかに分けて4つのパートに分かれています。

 

藤澤先生のペンションに友人たちが招かれてパーティー。携帯の電波も届かない、道も土砂崩れで遮断され、ペンションは陸の孤島状態に。近くで起きた未解決の連続殺人事件、その殺人鬼がペンションに現れ、次々にその凶刃の犠牲となっていく… そこで藤澤先生の「カット!」の声。

実は藤澤先生が新作としてサスペンスを書くため、その創作のインスピレーションのヒントになるためという理由で3人の知人にドッキリを仕掛けようという趣旨。末國以外は依頼した劇団員たちで、ここまではそのリハーサル場面。

まずは台本通りという事で、緊迫した空気もかなり出ていましたし、その後の打ち合わせへの流れでキャラの性格なども把握できるようになっていて、つかみバッチリでしたね。

 

そして、本番。1人目のターゲットは作家の小山田先生。作家の観察眼とかツッコミ性とかがしっかりと出て、そのおかげでシナリオの序盤からことごとく台無しにしていく。ああ、もうね、藤澤先生の作品の中に別の作品の主役が乱入して全部持ってっちゃう感覚。あれほどスムーズに流れていたリハーサルが完全に否定されていく展開が最高に笑えました。携帯の電波が届かないと聞いて自分のスマホを確認したり、窓の外の警官役の登塚の存在や固定電話に気づいたり、観ていて爽快感すらありました。

 

で、仲間に加わった小山田先生が台本に修正を入れドッキリ続行。藤澤先生がトイレのために不在、リハーサル中に2人目のターゲットの斎藤さんが現れドッキリを知られてしまう事に。

しかたなく斎藤さんにはドッキリにかかった演技をしてもらい、藤澤先生に逆ドッキリを仕掛ける方向に。

一方、藤澤先生と末國はペンションを訪れた本物の殺人鬼と出会うも、そうとは知らずに代役だと思い込んで応対。

2回目のドッキリがスタート。今回はグダグダな流れ、チラチラ台本を見たり「ヤバイ!」しか言わない斎藤さんの不自然さがとてつもなく良い味を出していて、小山田先生の時とは全く異なった笑いの持って行き方。ここまで気持ち良く思い切りのある棒演技はとても難しいんじゃないかと思います。斎藤さん役のゆかわたかしさん、凄いなと。

で、この斎藤さんパート、ドッキリとしてはスムーズに運んで成功したはずですが、藤澤先生はすんなり納得できず。

 

2回目にダメ出しを加えつつ打ち合わせ、そこに本物の殺人鬼が再登場。みんな感違いしたまま受け入れ、殺人鬼役だった谷川は管理人役へ。

そして3回目のドッキリ。今回は藤澤先生の従姉妹のさとみさん。現役の女刑事。

最初は笑顔だったさとみさんでしたが、場の不自然さに表情が曇り、末國が刺された後の会話のチグハグさに不審、「ドッキリでしょ⁉︎」と藤澤先生に追及、激昂して部屋を退出。

次々と犠牲者が出る中、実は事態を察していたさとみが戻り、藤澤先生の機転もあって何とか事件を終わらせる事ができたという流れでした。

 

 

間の2つがかなりコメディ色を強くして、それを前後のサスペンス色強いパートで挟み込む、とても観応えのある舞台でした。

 

まず、脚本と演出がとても優れ物だと思うんですよ。同じ事を繰り返しつつも前とは違った展開を描く、所謂「ループ物」の変形なのですが、それを観客に飽きさせずダレずに観せていく。その都度、伏線を撒いておいたりそれを回収したり。ドッキリが失敗する様々な理由。キャラが感違いするための会話の齟齬と誤解とズレ。後の行動につながるキャラ間の関係性と認識。初見では見過ごしていた部分でも、キャラクターたちがしっかりと意味ある行動をしていた事に気づけたりもする。とにかく練りに練られたお見事な作品でした。4回観たんですけどね、もっと観ていたかった。このくらい満足できる作品なら全通する価値あるなと思えるほど。

そうそう、演出面でね、照明の使い方とか、窓を効果的に使って外にチラッと見えたり、逆に窓の外からこちらを覗かれていたり、その辺の演出がヒッチコックとかブライアン・デ・パルマっぽく思えました。

 

 

演じるキャストさんたちもね、皆さん本当に素晴らしかったです。

 

桑野晃輔さん演じる藤澤先生、ツイッターでも言いましたがとにかく萌えキャラでした。勝手で情けなくてダメっぷりで、でも芯は捨てないでいるからこその最後の活躍が活きて。本当に可愛いキャラでした。末國や小山田先生との接し方も良いし、劇団員たちがレモンを取り出して媚びアピールしたり逆にレモンを捨てた時の反応とか。そして殺人鬼さんとの対話も。

 

佐野大樹さん演じる殺人鬼さん。シリアスな面とゆるくなった面との落差、それぞれの魅力が本当に愛おしい。怖い時は本当に怖くて、そうでない時は本当に可愛くて、それがスイッチの様に切り替わる。この作品の中で一番好きなキャラでした。まるで西尾維新作品の零崎みたいな雰囲気が出てましたね。

 

作家と編集者との関係性がとても活きていた末國さん。三者三様の個性が際立っていたターゲットの小山田先生、斎藤さん、さとみさん。広野さん、今北さん、成田さんの劇団員たちはそれぞれが要所要所で存在感を発揮し。谷川さん、登塚さんのヘッポコっぷりダメっぷりはコメディとしての味つけに無くてはならない要素。オーナー、この人も本当に緩急の切り替えが素敵で、殺人鬼さんとの関係も納得でした。

チームKの方は観れてないのでキャラ解釈の違いとかはわからないのですが、どのキャラもこのキャストさんならではという配役だと思えました。

 

 

さて。山下聖良ちゃん演じるさとみさんを改めて。

安藤さとみさん。女刑事。コメディ色の強い作品の中で唯一コミカルな描写がほぼ無いキャラ。大人の女性役という点では過去に『蜘蛛の巣』のクラリサや『御手洗さん』の妾などもありましたが、一番クール系で「大人」を感じさせる役でしたね。衣装もダメージデニムをはいていてアクティブ感ありましたし。はっきり言って私の好みのタイプでした。強気で凛々しくてカッコいい。

役としては、例えばセリフが無くてちょっとした表情や目線で演技しなくてはならないところがいくつもあって、しかもそれが伏線になってもいるわけで、大変だったと思います。観劇2回目以降で、登塚やワインにしっかり反応してる事がわかりましたね。(いや、本音を言えば初見で気づきたいところなんですけどね。何回観ても、やっぱり見逃してるところはたくさんあるんだろうなと。毎回が唯一無二の本番なのに)怒って部屋を出て行くところも、2回目からは誇張された演技なのだとわかりますけど、でも演技だというわざとらしさが前面に出ちゃったら台無しなわけで、加減が難しかっただろうなと。

それと、1人だけブレの無いシリアスキャラという事で、他のキャストさんとの空気感や温度差も違う部分あったでしょうからね、役を仕上げるのに苦労した点もいろいろあったのかもしれません。

あと、銃を構えて殺人鬼を威嚇してる場面。ちゃんとそれらしく見えましたし、小道具の銃がどれだけの重さかわかりませんが、あの姿勢を維持したままの会話はけっこう大変だったんじゃないかと思います。

いい役でした。3年くらい前の時点では聖良ちゃんがこういう役をこなせる日が来るとは私も想像してなかったですし、この数年間での女優としての成長と、聖良ちゃん自身が大人っぽくなってきている印象がとても映える役でしたね。

それと、舞台の出演者的に観客の8割以上が女性客だった感じだったのですが、そういった層にも聖良ちゃんの印象が良かったという反応をツイッターでもいくつか見かけて、ファンとしても嬉しいかぎりでした。

たぶん今年の最後の舞台になるのだと思って、こんなにいい役で締められて、本当にありがとうございましたと。今年の出演の4舞台、どれも良かったんですけど。

 

アフタートーク。聖良ちゃんは2回出演し、そのどちらも観る事ができました。どちらも聖良ちゃんらしさが出ていて、ゲストへの質問に対しての司会の佐野さんから美味しいコメントをいただいたり、畠山さんへのバースデイサプライズの前振りで「棒演技」を久々に観れたり。本当、この回のチケット取れて良かったです。

 

 

とにかく、楽しい舞台だったなと。たっぷり笑えて、背筋ゾクゾクして、脚本の出来も良くて面白くて、出演者の皆さんがとても素敵で。

そして何より、推しの山下聖良ちゃんが素敵で。最高で。その舞台を演技を観られて、本当に良い女優さんだなと思えて。次も観たいなと期待できて。

贅沢を言えば、多くの聖良ちゃんファンにも、私の観劇仲間にも、もっと多く観て欲しかったのですけどね。

『まわれ!無敵のマーダーケース』、ありがとうございました。

 

 

f:id:dyna_red:20171105062823j:plain

物販ではTシャツを買いました。2色あるうちのチームPの方の黒。心臓の位置にハートが描かれ、そこにナイフを。可愛いデザインですよね。

 

f:id:dyna_red:20171105063637j:plain

f:id:dyna_red:20171105063643j:plain

今回、劇場のスペースの関係からスタンド花がNGでしたのでアレンジメント花を贈らせていただきました。白とピンクでのハート型を。ただ、狭くて密集してる事もあって実際にロビーに置かれてる状態では埋没してしまってますね。なので、お花屋さんから送っていただいた画像も載せます。

配達後に、聖良ちゃんからメッセージカードを宛て札に付けていただいてました。しっかり回収させていただきました。本当にこういうご好意は嬉しいです。ありがとうございました。

それと、お花の大きさもそうですが、アレンジ花だと宛て札も小さくてロビーで目立たせるという点ではやっぱりスタンド花だなと思いました。このキャストさんにはスタンド花が届いてる、ってのは観客や演劇関係者に「山下聖良」という名前を憶えてもらうのに有効なんですよね。今回みたいなのだとそれの期待値が下がってしまいます。