今週は急遽、土曜出勤の金日休みとなった。ので、レイトショーへ。当初は『スター・トレック』を観るつもりだったのだけど、ちょっとだけ興味があったこの作品が、来週から上映回数が減って観るタイミングが難しくなる事が判明。ってな訳で半ば衝動的に観てきました。『スター・トレック』は明日の午前中にでも改めて。
自宅から歩いて行ける距離にシネコンがあると、映画観賞がわざわざ出かけるイベント的な物ではなく、日常的に臨機応変に組み込めて、映画好きには幸せな事だなぁと。まぁ、メジャーなタイトルしか入ってきませんから、完全に欲求を満たしてくれる訳ではありませんが、以前はそれすらも片道1時間近くかけて出かけていたのですからね。


ワシントンで黒人の少年が射殺される。翌朝、軍需産業民営化を巡る調査委員会の職員が地下鉄ホームで事故死する。
主人公の新聞記者が射殺事件を調べている中で、無関係に思われていた二つの事件がつながり…という話。
派手なアクション場面は少なく、一見して地味ではあるが全編通してサスペンス性が高く、物語が進行に合わせてテンポ良く次第に明らかになっていく事実。2時間の上映時間、私は退屈せずダレず最後まで楽しめた。
難を言えば、最後の落とし所が小さいかなと。公式のコピーが「現代アメリカ最大の闇」「そのスクープが、アメリカを葬り去る」ですからね。誇張しすぎ。大規模な疑獄事件に発展すると思ったんだけどなぁ…。
この作品、元は6時間くらいのTVドラマだったそうで、かなり端折っているのかもしれません。だから多少は描写不足の感がありますね。一部の真相の説明がサラっと流されるので、キッチリ観て理解していないと、最後に?が残るかもしれませんね。


主人公の新聞記者カル役はラッセル・クロウ。ちょっとメタボってるんですが眼光は鋭く、ベテラン記者として味が出ていると思います。
彼とコンビを組む事になる新人女記者デラ役のレイチェル・マクアダムス。最初は新人として仕事面で融通も効かないキャラだったのが、カルに影響されて成長していく姿は心地よかったです。最後、カルと二人で歩いていく姿は、一人前になった存在感を強く感じさせてくれますね。他の出演作を観ていないので全く知らない女優さんだったのですが、とても良い表情をしますね。キュートだし。パンフレットの紹介欄を見たら、彼女の次回作はRDJ主演の『シャーロック・ホームズ』。なんと、アイリーン・アドラー役だとか。ホームズ役の方はどうかと思うけど、彼女の方は全く違和感無く想像できますよ。楽しみかも。


そうそう、監督インタビューによれば、最初の予定では主演はブラッド・ピット、議員役はエドワード・ノートンだったようです。そちらの方が一般受けはしたと思うけど、ラッセル・クロウの方がベテラン記者の凄みが感じられて良かったんじゃないかな。


まぁ、あまり興業成績も稼げないでしょうけど、このジャンルが嫌いでなければ観ておいて損は無いと思います。
私としては、10点評価で8点でしょうか。機会があればTVドラマ版も観たいです。