「アイアンマン2」


ツイッターのログの方にも残っていますが、6月11日の初日初回で観賞してきました。ブログに書くのが遅れてしまい、スルーしてしまおうかとも思ったのですが。とりあえず、簡単にでも書き連ねてみます。


物語は当然前作の続き。正体を明かしてしまったトニー・スターク。彼の周囲は騒がしくなってきます。スーツを引き渡せと要求する軍部、ライバル兵器企業、復讐に動く物理学者、そして「シールド」。さらにリアクターに使われたパラジウムの毒素が、トニー自身を蝕んでいく。


ドラマ部分が大きな割合を占めていますので、純粋に爽快なバトルを期待していた人には少し期待外れな展開かもしれません。モナコでの初バトルまで時間がかかりますしね。スーツを着ている場面も、反ヒーロー的な描写も多かったですし。
前作では序盤からテロ組織を相手にマーク1が大暴れしてましたから、全体的な作品の色としては地味になってしまった感がありますね。
とは言え、マーク2改となるウォーマシーンやアイアンマンのバリエーションなど、男の子心をくすぐる描写はたっぷりありましたし。


ミッキー・ローク演じるウィップラッシュは、むしろバトル以外の場面の方が存在感ありました。ミッキー・ロークの迫力なんでしょうね。スーツの動きや特殊効果が彼の演技を覆ってしまって、キャラの記号性が大きくなっていて。
スカーレット・ヨハンソン演じるブラック・ウィドーは、逆にアクションシーンは目立っている物の、ナタリーとしての通常シーンでは没個性な感じ。
サミュエル・L・ジャクソン演じるニック・フューリーは前作の時より軽い印象。
正直、「シールド」関係が本来の『アイアンマン』のストーリーを侵食してしまって、物語の全体のバランスが崩れてしまった様にも思えますね。脚本の練り込みが雑に思えました。まぁ、この辺りは『アベンジャーズ』に繋げる関係上、ある程度は妥協しなきゃならないんでしょうけど。そうそう、『アベンジャーズ』関連では、劇中に意外な形でキャプテンアメリカの盾が登場、スタッフロールの後のおまけ映像にソーへの前振りがありました。


まぁ、個人的にはロバート・ダウニーJr.はとても良かったし、スカーレット・ヨハンソンミッキー・ロークも。この好きな3人を堪能できただけでも十分に満足です。トニー・スターク、いいよな。ヒーローとしてはダメダメな部分が多いんだけど。本人は特殊な能力を持たず、金持ちとしての財力と天才的な頭脳からなる装備の開発。基本的には『バットマン』と鏡の様に似ているんだけど、片や奔放、片やストイック。


10点満点評価で8点って感じですかね。この作品単体だと結構良い出来だと思うのですが、続編として前作と比較してしまうとね。何も考えずに楽しめた前作にはかないません。
そうそう、スタッフロールも前作はクールな映像でカッコ良かったのに、今作は真っ黒でした。これも残念。
『アイアンマン』としての3作目もあるみたいですし、当然『アベンジャーズ』にも登場しますしね。まだしばらくはRDJのトニー・スタークを楽しめそうです。