「X-MEN ファースト・ジェネレーション」


1960年代前半、ケネディ大統領時代のアメリカ。テレパシー能力を持つ若きミュータント、チャールズ・エクゼビア。彼はCIAのエージェント・モイラに依頼され、セバスチャン・ショウ率いるヘルファイヤークラブの企みを阻止すべく行動する。その中で幾人ものミュータントと知りあい、協力し、敵対する。やがて宿命のライバルとなる、金属を操るミュータント、エリックとも…。戦いの舞台はキューバ危機へと収束する。


X-MEN』の映画作品としては三部作および『ウルヴァリン』に続いて5作目。とは言っても、作品間で色々と矛盾が生じてしまっていて、きっちりとはつながってはいない。まあ、製作側も整合性にこだわってはいないのでしょう。
主役は若き日のプロフェッサーXとマグニートー。そしてミスティークとビーストも登場します。セレブロ使用時に、幼きストームやジーン・グレイらしき子たちもいますね。
物語は「X-MEN」が結成されるプロローグという感じですね。この作品単体でも十分楽しめるとは思いますが、シリーズ作を押さえておいた方が、仕組まれたネタをより堪能できるのではないですかね。

今作の監督は『キック・アス』のマシュー・ヴォーン。いやあ、この名前だけでも期待でワクワクだったんですけどね。特別に凄い事をしているわけでもないんですが、キャラクターの心理面、感情面の描き方が上手いなあと。プロフェッサーとマグニートーは別の道を歩むし、ミスティークはマグニートー側に着く。その確定事項を知っていた上でも、見ていて魅き込まれるんですよ。全体的に評価するとシリーズで一番完成度が高いんじゃないでしょうか。
で、少々残念だった部分がミュータントたちの能力発揮やバトル部分の演出。何と言うか、地味なんですよ。特に目新しい能力者が出ているわけでもない、今まで登場した誰かしらに似ているのばかりなんですよね。派手さにも欠けるし。
かなりスタイリッシュに感じられたアザゼルさんも、ナイトクロウラーだしな。出現と同時に剣でブッ差したり、連続で空中から…とか、かなりカッコ良かったです。そうそう、アザゼルさんジェイソン・フレミングなんですよ。いや、全然わからなかったわ。
エマ・フロストは思ってたほどではなく微妙だった。逆にミスティークは可愛かったな。


10点満点評価で8.5点ですかね。これもしっかり続編が予定されているみたいなんで、次も良質な作品に仕上がってくれる事を期待したいと思います。