「ホット・チック」


2002年の作品。
女子高生のジェシカは、アフリカ民芸品店で非売品のピアスを不正に入手した。だが、そのピアスは魔法のアイテムで、二人の心と身体を入れ替えてしまう物だった。ジェシカがガソリンスタンドで落としたピアスの片方を、強盗に入っていた中年男のクライブが拾ってしまう。次の日の朝、目覚めた二人は自分の身体が以前の物では無い事に気付く。
ジェシカ(外見クライブ)は、親友のエイプリルに相談するが…。
数日後にはチアリーダー大会、そしてプロムが迫っている。彼氏のビリーとの間にも壁ができてしまう。はたしてジェシカは元の身体に戻れるのだろうか…。


入れ替わり物。このネタも結構いろんな作品がありますね。この作品では女子高生とイケてないおっさんの組み合わせ。特に物語がおっさん姿の中身ジェシカがメインとなるため、かなりコメディ色が濃いです。で、まあ、お約束通りに色々と災難に合うんですけど、これ、中身がジェシカだと思うとヒドイわ。かわいそうすぎる。表情も演技もオカマっぽくて、ジェシカには見えないんですが、そこは心の目を駆使して。
おっさんの姿で、エイプリルたちチアの仲間や、今までからかいの対象だった太った娘やゴス娘との交流。そして娘とは違った立場で接する事で、今まで見えなかった両親の姿。恋人ビリーの本心。そういう部分はきっちりと押さえてハートフルにまとめつつ、笑いのポイントをこれでもかと詰め込む。ほとんどがジェシカ(外見クライブ)のギャップで、あとは下品系のネタが多いんですけどね。
作品の質が軽い分、何度の観賞にも耐えられる。何も考えずに仲間とツッコミながら楽しめて、悩みなんか少しの間は忘れられる、そんな作品です。

さて、レイチェルはジェシカ役です。ただし作品の構成上、全体の1/3くらいですかね、出番は。現代風に毒されているクソな部分もある、けれど良い性格でもあり周囲に好かれたり嫌われたりの普通の女子高生。中身が前科者のおっさんで、殴る蹴るの強盗を繰り返し、ストリップバーでポールダンスをするビッチ。この両極端の演技をしているんですよ。特に悪ジェシカはすごいなと思いましたね。この作品、レイチェルのハリウッドデビューなんですが、1作目からここまで演技派だったのかと感心。この作品の時点で24歳ですか。ホント、表情が良いわー。


で、ジェシカ(外見クライブ)役のロブ・シュナイダーと同じくらいに目立っているのがエイプリル役のアンナ・ファリス。この娘も表情が多彩でムチャ可愛いわ。正直言って、レイチェルよりも作品内での重要度は上だしね。ジェシカ(外見クライブ)にとってのヒロイン的ポジションか。
他のキャラたちも、良い味を出していて印象に残りますね。


ジェシカ役、DVDの吹替えは井上喜久子さんが演じています。凄いな。ただ、女子高生ジェシカは何だか大人っぽく感じてイマイチだったかな。いや、井上喜久子さん17歳なんで問題は無いはずなんですけど。でも、悪ジェシカの方は流石の貫録。
ちなみにジェシカ(外見クライブ)の方は堀内賢雄さんが、彼氏のビリーは森川智之さんが吹替えてます。


さて、これでレイチェルの出演作品は10本視聴済み、レビューは4本目。未視聴は2本となりました。




蛇足ですが、DVDでの映画は字幕で視聴が基本。後でコメンタリーや吹替えも楽しみます。レビュー記事を書く場合、同作品を吹替えで流しながらの事が多いですね。


そうそう、映画の画像関係。当初はYahoo!映画のフォトギャラリーなんかを利用していたりしたのですが、マイナーな映画だとフォローが弱くてね。今はこちらのサイトから拾って編集して使ってます。いやあ、かなり便利です。作品数も枚数も十分以上だし。壁紙や携帯待ち受けの素材に使いたい人にもオススメです。