山下聖良 - 不完全Wikipedia的なまとめ

はじめに

この記事は山下聖良ちゃんの芸能活動を中心に記録していく事を目的とした記事です。

以前にある人から聖良ちゃんのWikipediaを作る事を薦められたのですが、私の管理が行き届かなくなり「更新がされなくなり放置される可能性がある事」「誰でも追加記述可能とすると主観や誤った記述、中傷、荒らしなどが発生する可能性がある事」などを理由にそのWikipediaに責任を持つ自信がないため今までは手をつけないでいました。

しかし、一ファンの側からすれば活動記録は必要だと思いますし、聖良ちゃん本人のブログが残っていない事もあって、過去の活動詳細がどんどん探しにくくなっています。 

そこで、私の主観を極力排し、私以外が追加記述不可能で、問題が生じればいつでも削除できるという事で、このブログ内で記事として更新してみる事にしました。

(聖良ちゃんならいずれは誰かが普通にWikipediaを作るレベルの女優さんになると私は信じて、期待もしていますけど。その時に少しでも役立てる記録を残せればとも思います。)

 

 

なお、あくまで芸能活動の記録を目的としていますので、本人がツイッターなどで公表してない仕事、あるいはプライベートに関する事は記述しません。(郷人とリアルヴォイスはプライベートに属する事柄なのかもしれませんが、ツイッターで公に告知されていた事もあって特例とします。)

 

 

 

山下 聖良(やました せいら、1993年7月16日-)は、日本の女優。劇団ひまわり 青年部所属。(2014年春まではライラックプロモーションに所属、その後フリー期間を経て劇団ひまわりに)福島県出身。身長164cm。血液型はO型。

2014年〜2015年は「藍乃(あいの) 聖良」名義で活動、劇団ひまわりに所属するにあたり本名の「山下」名義に戻した。(2014年1月28日のツイートに「藍乃 聖良」に改名したとの言及がある。おそらく同日に更新したブログでの発表が最初かと思われる。なお「藍乃」から「山下」に再び戻ったのは2015年3月31日から)

劇団ドリームクラブに2代目アイリ役として所属していた。劇ドリ公式発表としては2014年6月30日に2期メンバーとして参加、翌2015年4月30日に卒業。(ただし実際の出演はライブ2回、ディナーショー、ニコ生配信2回のみで2014年内に限られる。これは2015年から劇団ひまわり所属になった事の影響と思われる。また2014年9月の劇ドリTGSイベントは舞台『MOTHER』と日程が被ってしまったために欠席。)

福島県会津よさこいチーム「郷人(ごうじん)」に所属していた。

 

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Instagram アカウント(@yamashita_seira)

 

出演作品

舞台

2012年

・ニコミュ第3回アトリエ公演『女の平和』(池袋・シアターKASSAI、6月6日〜10日)コリントスの女 役-Wキャスト、ペロポネソス組4公演にのみ出演。

現代制作舎・人間座提携公演『信太妻異聞 恋や恋』(銀座みゆき館劇場、12月12日〜16日、全7公演)鈴虫 役。

2013年

・トウキョウ演劇倶楽部 プロデュース公演Vol.1『Live in toRAIN No.A-h』(新宿シアターモリエール、2月9日~17日)ミク 役-Wキャスト、チームSubway回7公演にのみ出演。

・トウキョウ演劇倶楽部 プロデュース公演Vol.2『Moonlight Rambler~月夜の散歩人~』(六本木・俳優座劇場、7月19日~22日、全6公演)(品川・きゅりあん小ホール、8月8日~11日、全7公演)アヤ 役。

・J-Theater 日本人作家シリーズ 『コレクション・リーディングシアター』(下北沢シアター711、10月21日〜23日)役名未確認、 『宮沢賢治狂詩曲 〜春と修羅によるリーディング劇〜』回4公演にのみ出演。

2014年

・トウキョウ演劇倶楽部 プロデュース公演Vol.4 朗読劇『二人のロミオと、二人のジュリエット』(ザ☆キッチンNAKANO、1月17日〜19日、全6公演)キャピュレット夫人 役。

・FREE(S) プロデュース公演 STAGE×12 vol.10『ダル・セーニョ』(赤坂GENKI劇場、2月19日〜22日、全5公演)梓 役。

・ソラリネ。番外公演Vol.4『しゃっふる』(ギャラリー・ルデコ5、4月22日〜27日)タカバヤシ リカ&マリカ 二役、くらぶ回7公演にのみ出演。

・ソラリネ。番外公演Vol.5『しゃっふる』(ギャラリー・ルデコ5、5月20日〜25日)ココロ 役、だいや回7公演にのみ出演。

Air studioプロデュース『君死にたまふことなかれ』(AQUA studio、6月17日〜22日)雨宮しをり 役-トリプルキャスト、A班5公演にのみ出演。

Air studioプロデュース『MOTHER〜特攻の母 鳥濱トメ物語〜』(小平市ルネこだいら 大ホール、8月9日、全1公演)森要子 役。

・めのん! VS. 体にやさしいパンク公演『最高の夏にしようねノイローゼ』(Reading Cafe ピカイチ、8月25日〜31日)『神様』3公演、せいら 役に出演。『夢で逢えた(ら)』3公演、松井玲奈 役 に出演。物販で販売されたメイキングDVDに出演。

Air studioプロデュース『MOTHER〜特攻の母 鳥濱トメ物語〜』(新国立劇場 小劇場、9月19日〜21日、全6公演)森要子 役。

・『赤星昇一郎×藍乃聖良 朗読イベント』(Reading Cafe ピカイチ、10月8日)『夢で逢えた(ら)』松井玲奈 役、『歳をとった鰐のはなし』若いワニ、東北弁のタコ 役。

・『笹口騒音VSめのん おんがくVS演劇 笹ガールズVS澁谷桂一と女子のみんな!』(三鷹おんがくのじかん、10月26日)『夢で逢えた(ら)』松井玲奈 役 に出演。物販で手焼きCD『愛の say laaaaaa 〜ママレードっぽいCD〜』販売。

Air studioプロデュース『MOTHER〜特攻の母 鳥濱トメ物語〜』(鎌倉文化会館 大ホール、11月11日)森要子 役。(学校の演劇鑑賞のためのクローズド公演)

・ソラリネのユメ Vol.7『ふるこーす』(自由が丘ギャラリーサイズ、12月17日〜23日)ハシラタニ ミチル 役、ふぉーく回6公演にのみ出演。

2015年

劇団ひまわり・ブルーシャトル プロデュース ミュージカル『雪の女王ーあなたに伝えたいー』東京公演(あうるすぽっと、9月21日〜27日)カレン 役-トリプルキャスト、B班3公演にのみ出演。物販でブロマイド販売。

2016年

・劇団空間演人 プロデュース『蜘蛛の巣〜SPIDER'S WEB〜』(Air studio、2月18日〜22日)クラリサ・ヘイルシャム=ブラウン 役-トリプルキャスト、A班5公演にのみ出演。

・劇団空間演人 プロデュース『Juliet』(Air studio、4月27日〜5月2日)村井恵美 役-トリプルキャスト、A班5公演にのみ出演。

劇団ひまわり『ユニット・ボーカルフェスティバル Vol.3 2016 Summer』(シアター代官山、5月27日〜29日、全4公演)平山沙絵さんとの2人ユニット「ロマンスクール」での出演。『セーラームーン月野うさぎ 役。物販でブロマイド販売。

・ミュージカル『ホス探へようこそ〜ザ・ファースト〜』(横浜O-SITE、6月22日〜26日、全8公演)ユキ 役、アフターイベント(握手会、歌謡ショーなど)に出演。物販でブロマイド、トレーディングカード販売。

・ミュージカル『ホス探へようこそ〜ザ・セカンド/アンチ・アレス〜』(横浜O-SITE、8月24日〜28日、全8公演)平口美奈子&ステッキを持ったゴス娘 役、アフターイベント(握手会、トーク&ソングショーなど)に出演。物販でブロマイド、トレーディングカード販売。

 

Air studioプロデュース『GO,JET!GO!GO!vol.7 ~そんなヒロシに騙されて~』(AQUA studio、10月21日〜30日)夏代 役-クアドラブルキャスト、A班7公演にのみ出演。物販でランダムチェキ販売。

2017年

・『ライブミュージカル「プリパラ」み〜んなにとどけ!プリズム☆ボイス2017』(Zeppブルーシアター六本木、1月26日〜29日)アイドルダンサーズ メンバー役(オレンジ色の衣装の少女)。

シアターカンパニーSmash 音楽劇『御手洗さん』(シアター代官山、4月6日〜9日、全8公演)A班 目の見えぬ妾 役、AB班 アンサンブル 出演。物販でブロマイド販売。

Air studioプロデュース『GO,JET!GO!GO! PARADISE LIVE 3』(AQUA studio、8月10日〜20日)A班 桜 役、8公演、および12日夜のイベント回に出演。ソロで2曲、原田知世天国にいちばん近い島』、斉藤由貴『MAY』を歌う。

アフターイベント(全体写真撮影、トーク)に出演。物販でサイン入り台本、ランダムチェキ販売。

・ラ・セッテ×イヌッコロコラボ公演『まわれ!無敵のマーダーケース』(新宿サンモールスタジオ、10月12日〜22日)安藤さとみ 役-Wキャスト、チームPの9公演にのみ出演。18日、20日のアフタートークイベントに出演。

2018年 

Flying Trip Vol.13『ウソトリドリ』(あうるすぽっと、3月14日〜18日、全8公演)前島葵 役。16日マチネのアフタートークイベントに出演、17日ソワレのカーテンコール時のキャスト日替わりあいさつ担当。

・「ざ☆くりもん」第二十三回本公演『火消哀歌』(シアターグリーン BIG TREE THEATER、8月15日〜21日、全11公演)お文 役。

ライブ

2013年

・『TARGET vol.7』(新宿 Live Freak、4月16日)出演、詳細未確認

・『TARGET vol.8』(新宿 Live Freak、5月30日)出演、詳細未確認

・『TARGET vol.9』(新宿 Live Freak、6月20日)出演、MCも担当、詳細未確認

・『TARGET vol.13』(新宿 Live Freak、10月29日)出演、詳細未確認

・『チャンピオンにバナナthe忘年会』(新宿 Live Freak、12月16日)出演、詳細未確認

2014年

・『LILAC Promotion Presents』(新宿 Live Freak、1月20日)出演、MCも担当、詳細未確認

・『LILAC Promotion Presents』(新宿 Live Freak、3月12日)出演、MCも担当、本人作詞のオリジナルソング披露、詳細未確認

・『劇団ドリームクラブ ホストガール ライブオンステージ Vol.3』(渋谷DESEO、7月26日、全2公演)アイリ 役 接客(昼の部のみ)、『コイヲシテイマス』『Pure色100萬$☆』『恋・KOI☆week end!』、チェキ撮影会

・『劇団ドリームクラブ ホストガール ライブオンステージ Vol.4』(渋谷DESEO、11月28日、全2公演)アイリ 役 接客(夜の部のみ)、『Time Traveler』『コイヲシテイマス』『Pure色100萬$☆』『恋・KOI☆week end!』、チェキ撮影会

・『劇団ドリームクラブ―ディナーショー2014』(東京メインダイニング、12月29日)アイリ 役 『恋・KOI☆week end!』『Time Traveler』『Pure色100萬$☆』、クロスマージ撮影会、チェキ撮影会

2015年

・リアルヴォイス presents『2015年 ひつじだよ、全員集合!歌初め。』(仙川劇場、1月25日)『塔の上のラプンツェル』の『輝く未来』と『リトル・マーメイド』の『Part of Your World』の2曲を歌う。ボーカル教室リアルヴォイスの生徒発表会イベント

2016年

劇団ひまわり『ユニット・ボーカルフェスティバル Vol.4 2016 Autumn』(シアター代官山、11月18日〜20日、全4公演中3公演に出演)平岩英怜奈さん、二階堂姫瑠さんとのユニット「SHES」での出演。ジャクソン5『I want you back』、『ジャングル・ブック』の『君のようになりたい (I Wan'na Be Like You)』を歌う。

 

ネット配信

2012年

・舞台『女の平和』稽古場よりニコ生配信(5月30日)出演

2014年

・劇団ドリームクラブ ニコ生店第3回(11月14日)出演

・劇団ドリームクラブ ニコ生店第4回(11月21日)出演

2016年

・FMラジオ番組「SADAとLIGHTのParty School」収録日、ツイキャスshow roomでの生配信(12月2日)出演。FMでの放送日は2017年1月14日

・桜羽萌子さんの「クリスマスイブパーリィ」、show roomでの生配信(12月24日)出演

2017年

『GO,JET!GO!GO! PARADISE LIVE 3』初日打ち上げ宣伝配信、LINE LIVEでの生配信(8月10日)出演

各種イベント

2013年

・『アキバでコアレア!』(秋葉原 SIXTEEN 3F、11月18日)ゲスト出演、ニコ生公開生放送イベント

2015年

・『常陸国YOSAKOI祭り』(5月17日)郷人メンバーとしての出演

・『第24回YOSAKOIソーラン祭り』(札幌市、6月10日〜14日)郷人メンバーとしての出演

2017年

・『DANCE CONNECTION 2017 守破離』(シアター代官山、12月21日〜24日、全7公演)にチームDANCE LARGO所属、8演目中、1曲目『Working song』、2曲目『The first steps』、6曲目『Red plogue』、8曲目『Rise』に出演。

TV出演

2015年

・『シャキーン!』(NHK Eテレ、5月27日)

・『シャキーン!』(NHK Eテレ、7月30日)

2016年

・『わたしを離さないで』第4話(TBS、2月5日)

・『わたしを離さないで』第6話(TBS、2月19日)

・『震災から5年・明日へコンサート』(NHK総合會津風雅堂からの生中継、3月12日)郷人メンバーとしての出演

・『とと姉ちゃん』(NHK総合、6月4日)

・『吉祥寺だけが住みたい街ですか?』第9話「経堂」(TV東京、12月9日)ボーリング場の女性客 役

2017年

・『LIFE!〜人生に捧げるコント〜』(NHK総合、3月2日)「宇宙人総理」「ムロ待ち」に出演

・『A LIFE〜愛しき人〜』第8話(TBS、3月5日)看護士 役

・『孤独のグルメ Season6』第6話(TV東京、5月12日)メロンパン屋女性客2 役

・『過保護のカホコ』第1話(日本テレビ、7月12日)ファミレス店員 役

2018年

・『西郷どん』(NHK総合)第10話(3月11日)〜 東雲 役

・『半分、青い。』(NHK総合)第8話(4月10日)お手伝いさん? 役 

・『透明なゆりかご』(NHK総合)第3話(8月3日)看護師 役

ラジオ出演

2017年

・FMラジオ番組『SADAとLIGHTのParty School』(1月14日)出演

映画出演

2017年

・ロマンポルノREBOOT 『アンチポルノ』(日活、1月28日公開)出演

・『美しい星』(ギャガ、5月26日公開)出演

DVD、Blu-ray(一般流通タイトルのみ。劇場物販及び通販限定などは除外)

2017年

・『ライブミュージカル「プリパラ」み〜んなにとどけ!プリズム☆ボイス2017』(5月12日発売 エイベックス・ピクチャーズ)DVD版

・ロマンポルノREBOOT 『アンチポルノ』(9月2日発売 Happinet)Blu-ray版、DVD版、Blu-ray『ロマンポルノREBOOT・コンプリートBOX』収録

・『美しい星』(12月6日発売 ギャガ)Blu-ray豪華版、DVD豪華版、DVD通常版

その他

2012年

・『ガジェット女子』モデル(8月3日掲載分)

2014年

・『SWEETS SELECTION』モデル(4月20日掲載分)

・『フルーティー』街角スナップ モデル(10月3日掲載分)

・舞台『空色のサンダルを履いた、あの子に会いにゆこう』告知動画 出演(11月)

2015年

・ファッションショー モデル(富山県イオンモール?内でのイベント、7月18日)、詳細未確認

2016年

・某菓子メーカー公式サイト内企画『特別動画』声の出演、出演非公開(動画が削除済み、閲覧不可能となっているので詳細を伏せて記載します)

・『みんなで取り組むかつしかルール』動画 出演(4月4日公開)

劇団ひまわり広報誌『Here Comes the Sun』Vol.13(12月1日発行)「2017年の抱負」コメント掲載

2017年

・ゲーム『Love Language』日本語テキスト 声の出演、詳細未確認

劇団ひまわり公式サイト『研究生の声』コメント掲載(8月)

http://www.himawari.net/school/kanto/tokyo/voice/?myDittoCall_start=10

2018年

・DAMY 『さいこぱす』MV 出演(7月13日公開)

 

 

ファンレター等 送り先

〒150-0021 東京都渋谷区恵比寿西2-12-12 劇団ひまわり  山下聖良 宛

山下聖良 - 不完全動画リンクまとめ

はじめに

こちらは山下聖良ちゃんの出演している動画をわかる限り集めてまとめたものになります。なお、リンク元の動画が削除される場合もある事をご了承ください。

また、スマホなどで閲覧している方は動画再生によって通信量が大きくなるのでご注意を。

 

2014年

・めのん! VS. 体にやさしいパンク公演『最高の夏にしようねノイローゼ』(Reading Cafe ピカイチ、8月25日〜31日)


「最高の夏にしようねノイローゼ」予告


神様、カラオケに行く(「最高の夏にしようねノイローゼ」物販の情報)明記されてはいませんが、歌っているのは…)

2015年

劇団ひまわり・ブルーシャトル プロデュース ミュージカル『雪の女王ーあなたに伝えたいー』東京公演(あうるすぽっと、9月21日〜27日)


劇団ひまわり・BSP『雪の女王』ひまわりBカレンとアンナ

 

2016年

・ミュージカル『ホス探へようこそ〜ザ・ファースト〜』(横浜O-SITE、6月22日〜26日)


ホス探へようこそ ~ザ・ファースト~山下聖良さん


「ホス探へようこそ ザ・セカンド」公演記念!「ザ・ファースト ダイジェスト」

・ミュージカル『ホス探へようこそ〜ザ・セカンド/アンチ・アレス〜』(横浜O-SITE、8月24日〜28日)


山下聖良さん

・『みんなで取り組むかつしかルール』動画 出演(4月4日公開)


みんなで取り組むかつしかルール

2017年

・『ライブミュージカル「プリパラ」み〜んなにとどけ!プリズム☆ボイス2017』(Zeppブルーシアター六本木、1月26日〜29日)

アイドルダンサーズの中の、上半身オレンジ衣装のツインテール娘が聖良ちゃんです。わかりますでしょうか?


ライブミュージカル「プリパラ」み~んなにとどけ!プリズム☆ボイス2017ダイジェスト映像


ライブミュージカル「プリパラ」み~んなにとどけ!プリズム☆ボイス2017(ゲネプロ)


「プリパラ」2017年版ミュージカルはみれぃの“ぷり増”


「ライブミュージカル プリパラ み~んなにとどけ!プリズム☆ボイス2017」DVD トレーラー映像

『GO,JET!GO!GO! PARADISE LIVE 3』初日打ち上げ宣伝配信、LINE LIVEでの生配信(8月10日)出演

2018年

・DAMY 『さいこぱす』MV 出演(7月13日公開)


DAMY さいこぱす【MV】

「火消哀歌」初感(重要なネタバレなし)あるいは観劇のススメ

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山下聖良ちゃんの出演する舞台『火消哀歌』初日公演を観てきました。…と、いつもなら千秋楽後にだらだらと長い感想記事を書くところなのですが、最近ちょっと集客とか公演のプロモーションの事を考えてまして。千秋楽後にいくらアピールしたところで終わった公演にはお客さんは呼べないわけで。

 

そこで、なるべく早期の段階で、実際に観劇した視点から、重大なネタバレを避けて、観てない人&観るかどうか悩んでる人&観る予定がそもそも無い人へ向けた感想記事を書いてみようかなーと思った末が今回です。

 

 

・『火消哀歌』内容以前に

 2018年8月15日〜21日まで池袋のシアターグリーン BIG TREE THEATER(南池袋公園の近くにあります)で上演されている舞台作品です。過去に何度か上演された作品の再演のようですね。公演回数は全11回。座席数は140くらいでしょうか? なので全公演でのべ1500人くらいのお客さんしか観劇する事ができません。客席は良い具合に段差があるので、どこの席でも十分に観易いと思います。

上演時間は約2時間、途中休憩無し。

チケット代はA席の当日券の場合で7300円。

みなさんは舞台観劇経験はありますでしょうか?おそらく観劇初心者や未体験者にとってのハードルの1つがチケット代だと思います。単純に比較できるものではありませんが、映画鑑賞の4倍ですし、ディズニーランドのパスポートと同じくらいですしね。こればかりは観た人自身が楽しめたかつまらなかったかの感想でチケット代が納得できるか損したと思うかが違ってきますので客観的には何とも言えません。一般的な感覚で安くはないですが、同じくらいの規模やキャスト数をそろえた舞台と比較しても妥当な価格帯だとは思いますし、それでもまた観たいと思ってリピートする人もいるわけです。

出演キャストは25名と、台詞などの無いダンサー数名。彼らが入れ替わり立ち替わり舞台上で生の演技を魅せてくれる、もちろん2時間の上演台本は頭に入って、お互いの演技が有機的に影響を及ぼし合って、公演回ごとに微妙に差異が生じるライブ感。そういった、今この瞬間でしか観る事のできない各回一度きりの贅沢、それが映画とはまた違った舞台の魅力です。

そしてキャストさんたちの演技の質も、ストーリーも、舞台演出も、観ている私の感情を揺さぶってくる、観て良かったと思える作品でした。

笑いあり、泣きあり、エンタメ性あり、キャストさんたちも魅力的、ストーリーも理解し易い。今まで一度も観劇した事の無い人でも最初の作品としてオススメできる舞台だと思います。

 

 

・『火消哀歌』どういった作品なのか

時代劇ですが、刀で斬り合う殺陣のあるような作品ではなく、火消し衆と花魁を中心にした町民劇です。ただし時代考証はきっちり固められたものではなく、現代外来語や流行りのギャグネタなども台詞に織り込んでいるゆるい世界観(正直言って私はこうした作風は好きな方ではありません)です。

全体の構成としては前半は観客をつかむためかコミカルな描写が多め。そんな中で主要キャラの性格や人物像などを上手く描写していると思います。

火消し側と花魁側、積み重ねて描かれる群像劇。それが徐々に加速し、後半に大きな事件と観客の涙腺を崩壊させる展開ラッシュが待っています。

舞台セットはシンプルな物で見立てによって観客にロケーションを想像させるようにしてあるのですが、キャストさんたちの熱演と照明の演出によってクライマックスの一連の場面は本当に迫力で圧巻でした。

それと、何度か挿入されるダンスシーン。遊女に扮したダンサーたちの妖艶で華やかな事。エンタメ性を付加するという点において良いアクセントになっていたと思います。

 

 

・『火消哀歌』キャストさんたち

ぶっちゃけると、山下聖良ちゃん出演が観に行った理由です。彼女の演技、演じた お文ちゃんという役も期待に応えてくれた素晴らしさだったのですが、それは後日の記事でまた書きます。

 

聖良ちゃん以外のキャストさんで私が以前に舞台を観た事があるのは、おそらく助六役の桑野晃輔さんだけだと思うのですが、みなさんすぐ役柄の個性を把握できるくらい魅力的な方ばかりでした。(ああ、でもこの「まっさら」な状態で観劇できるのは初回だけですからね。次からは最初から今回受けた印象が残っちゃってるわけで)

男性はイケメン揃い。女性も可愛い綺麗系と、コミカル寄りに徹してとても味のある方たち。男が男として、女が女として、決める時には自身の意志や生き様を貫きとてもカッコ良いキャラたち。これはみなさんそれぞれにファンがつくのわかるなと思える良質なキャストさんたちでした。このキャストさんたちの演技を観られるだけでも、私はチケット代の元はとれたと思いました。

 

男性キャストだけの舞台、女性キャストだけの舞台というのもたくさんありますが、今回の作品のように両性がバランス良く配置されていて、母親役などのように少し上の年齢層の女優さんも起用されているのが観ていてとても良い空気を感じました。

 

 

・『火消哀歌』観劇をオススメします

重要なネタバレに触れずに、『火消哀歌』を紹介してみました。

拙い文章で、この作品の魅力を伝えるには不十分だとは思いますが、いかがでしたでしょうか?

この作品を好きになる。「舞台演劇」という媒体を好きになる。この公演を行なっている団体を好きになる。出演されているキャストさんたちを好きになる。そういった入り口に、とっかかりに、十分なり得る魅力的な舞台だと思います。

初日公演を終えて、この記事を更新した時点で残りの上演回数は10回です。あっという間にすぐ千秋楽を迎えてしまいます。

もし少しでも興味を持っていただけましたら。お財布とお時間に予定を組み込む余裕がありましたら。観劇を検討していただけると、この記事を書いた私も嬉しいです。

あなたに良き観劇体験がありますように。

ありがとうございました。

 

・公演日程

2018年8月15日(水)~8月21日(火)

8月15日 (水)19:00

8月16日 (木)19:00

8月17日 (金)14:00/19:00

8月18日 (土)13:00/18:00

8月19日 (日) 13:00/18:00

8月20日(月) 14:00/19:00

8月21日(火)  14:00

※受付開始は開演の60分前、開場は開演の30分前

・会場

シアターグリーン BIG TREE THEATER
〒171-0022 東京都豊島区南池袋2-20-4 5F

その他の詳細は以下リンク先へ↓

平成時代劇 片肌☆倶利伽羅紋紋一座「ざ☆くりもん」第二十三回本公演「火消哀歌」 | 株式会社アリー・エンターテイメント

 

ふだんあまり「好き」と公言してないけど好きな人

先日、ツイッターで「#いいねの数だけ好きなものを言う」にふぁぼっていただきまして、そのうち1ツイートでは収まらない2つをこっちにまとめてみました。

 

 

姫野つばさ さん(@HimenoTsubasa。声優、女優。

お仕事面で言えば、とても表現力の強い人。朗読劇で観る場合が私は多いのだけど、声の演技だけでも、目を閉じてじっくり聴いているだけで多様なキャラクターの演じ分けや、その場の情景が映像の様に浮かんでくる。普通の舞台でも「間」の取り方が心地良く感じる。MC系のお仕事でもタレント性を発揮。総じて「表現」に拘りを感じ、だからこそ見えないところで人よりもがんばって大変な思いもしているのだろうと感じる。

言わなきゃならない事はしっかり言う。誰かがもがいている時にはあたたかい言葉を向ける。ツイートでも直接目の前で言動を見てても、強い芯を持っていて、気さくで、優しい人なのだと思う。太陽の様な人。彼女の人柄や魅力に惹かれて、「姫コン」というファンが多く集まっているのもわかる。

私も彼女の言葉や笑顔に何度も元気づけられ力をいただいてる。私は「姫コン」じゃないけれども。

 

 

柳瀬晴日 さん(@chanharunrun。女優。

舞台としては劇ドリとfragment edgeを中心に観てきて、その度に毎回何かしら新しい魅力を見せてくれる、どんどん演技の幅が拡がっていく、そんな底知れぬ人です。そして舞台上で役に入った時の目力の強さ、輝きが凄い。この人の演技なら安心できる、でも無難なところに安定しない、刺激的、そういう女優さんです。

演技面以外でも、fragment edgeではデザイン面でもいつも才能とセンスを発揮してますし。ツイートなどでもとても楽しく魅力的なキャラクター性を感じられます。

私は彼女にけっこう失礼な事も言っちゃったりするのですが、それも笑って流してくれて、時にはこっちをいじってくれて、気持ち良い距離感のある人ですね。そういう人だから人気もあって、「ちゃんサポ」というファンたちに好かれてるのも微笑ましいです。私はあまり彼女扱いで予約入れる事も少ないし、「ちゃんサポ」でもないのですが。

 

 

『INTRABORDER』

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疾駆猿の第漆回公演『INTRABORDER』を観てきました。場所は池袋のシアターKASSAI。16日の『魔笛』と『希匣』、20日の『斜陽』、21日の『希匣』、23日の『斜陽』と『魔笛』。3エピソードをそれぞれ2回ずつの計6回の観劇でした。

推しの山下聖良ちゃんが出演していない舞台をこれだけリピートするのも私としては珍しい方で、それだけ疾駆猿が気に入ったという事でしょうか。疾駆猿と出会った経緯などは別記事に連ねてみましたので、そちらも合わせて目を通していただけると嬉しいです。↓

dyna-indigo.hatenablog.com

 

物語の主人公は考疑徹(コウギトオル)という作家、本名は浦越徹路。彼が「入源堂(ニュウゲンドウ・Nirgendwo)」という店で目覚める事から物語は始まります。記憶の一部を失くした彼は、謎の女店主に誘われ、自分の過去を辿っていく事になる… 

生まれた時に母を亡くし、戦争で兄を亡くし、やがて作家として成功し、幾人もの女性と出会い、そして堕ちていく人生を… 

 

 

では、話題があっちこっちに揺れて飛ぶかもしれませんが、思いつくままに感想を連ねていきます。

 

 

 

今までの疾駆猿の公演がほとんど『VAGUENIGMA』シリーズだった中で、そのタイトルを冠さない新作。ところが当日パンフのキャスト表を見てみると、シリーズのレギュラーキャラや前公演で登場したキャラなどが数人、さらに平成『VAGUENIGMA』に登場するシステム系のキャラも見受けられました。これは事件としては深く関わらないにしても、世界観の繋がってる外伝的な位置付けなのかもしれませんね。

あとは、主人公の人生に合わせて1作品の中で20年以上のスパンで描いていくという構成なのも『VAGUENIGMA』とは違った独特のテンポを作っていて。

それと、今まで『VAGUENIGMA』でも『ソラリネのユメ』でも佐藤信也さんは基本的には1作品内で1キャスト1役できっちりイメージを固めて物語を作っていた印象で、キャストさんに複数の兼ね役を振ったり、名前の無いモブ的な役やアンサンブル系は配置してこなかった様にも思います。その辺の作風を意図的に変える事であえて『VAGUENIGMA』とは別枠にしているのかなとも思いました。

 

 

舞台セットは中央に大きな円形のメインの台。その両サイドに小さな半円が付いて段差に。天井にはたくさんのランプ。メインの台上には横方向におそらく溝があって、そこを引き戸の様な形で大きな板がスライドしていきます。これが壁だったり格子戸だったり窓だったり木だったり、これによってその場を様々な情景にスピーディーに変えていく事ができます。仕組みとしては簡単なのですがとても効果的でアイディアとして秀逸だと思いました。それ以外の背景は黒一色。照明を暗めにする事で人物が影の中から浮かび上がってきたり、また飲み込まれる様に消えていったり、物語上の「影」というテーマと密接に結びついて、多種多様な光の演出と合わさって、まるで箱庭の様な、ランプの中に映し出される幻影の様な、魅力的な美術観のある舞台でした。

 

 

主人公の考疑徹は、観た人の多くが連想すると思うのですが、モデルとなった人物は間違いなく太宰治で、もちろん一致しない設定も多いのですが、関係する女性たちだとか入水心中する事だとか実際の太宰と重なって描かれていますね。師匠の井辻滝治先生もおそらく井伏鱒二がモデルかなと。

そしてこの作品の公演期間中の6月19日がちょうど太宰の忌日である「桜桃忌」でもあります。

また、エピソードタイトルの『斜陽』はもちろん『斜陽』、『希匣』は『パンドラの匣』、『魔笛』は『葉桜と魔笛』と、それぞれ太宰の作品から個別エピソードの着想を得ていると思われます。

 

 

この作品では「水」のイメージがとても印象的です。冒頭の雨音の中で水に飛び込む音とともに現れる考疑先生(これは終盤での展開に繋がるのですが)、劇中でやたらと雨が降っている。入水する川。金魚。そして登場人物たちの多くが名前に水を連想させる文字、さんずいの付く文字が使われています。さらに蓮上先生と漸黒さんの傘。

「水」から受ける印象は何でしょう? 浄化、境界、多様性、雨の場合は哀しみ、そして源。当たっているかはわかりませんが、演出からそうしたイメージを受けました。

 

 

夏祭り。もっとも好きな場面の1つです。キャストさんたちが舞台上に大勢登場して一人一人を見ているのも楽しいのですが。考疑先生と夕余さん、若旦那と照梅さんの2組が本来は別の場所にいるのにセリフがシンクロして交錯する演出。夕余さんの赤い私服と照梅さんの和服がまるで金魚の様に見えて、地面に落としてしまった金魚の儚さ、牢獄に囚われた様な、代替の効く存在という不安定さ、そんな金魚が2人の女性の姿に重なる象徴性。短い夏の賑やかさ、それが夕立によって突然終焉を迎えてしまう運命性。そうした物がこの1つの場面にまとめられている様で、とても好きなんです。夕余さんと照梅さんの対比も2人にこの後に訪れる運命、その意志と行動の比較という点でも重要ですし。

あと、ここで若旦那が急に帰ろうとするのは照梅さんと一緒にいるのを誰かに見られた事に気づいたからでしょうね。

 

金魚と言えば、彼津さんに連れられて行った料亭の格子戸に付いてるシルエットが蝶と金魚で。蝶はもちろんプシュケーで考疑先生、金魚は夕余さん。格子がまるで牢獄の様で、そこに2人が囚われている事を隠喩している様に感じました。この場面では考疑先生が夕余さんの幻に囚われていますし。

 

 

システムたち。私はまだ平成『VAGUENIGMA』における彼らをよく理解できていないのですが、『シブヤフィフティーン』に登場するピースシステムに似ているところがあるかなとちょっと思いました。

一昨日、ブロマイドをながめてて気づいたのですが、狭間黒槍さんの額のペイントが3本脚のヤタガラスの様に見えて。ヤタガラスは案内役で太陽の化身とも言われてますから、火のランプを手に考疑先生を導く黒槍さんのイメージに合っているのかなと。同じカラスでも傘を手に雨を引き連れている様なイメージの漸黒さんと対照的。考疑先生への接し方も、黒槍さんが優しさや慈愛や哀しみを感じる女神の様な印象を受けるのに対し、漸黒さんの方は嘲笑したり煽ったり楽しんでいる様なサイコパス的な印象で。でも漸黒さんも最後は「いってらっしゃいませ」と丁寧に送り出しているから、悪意ではないんですよね。

黒槍さんを演じる江口逢さん、冒頭からラストまで考疑先生を導くガイド役として、この舞台の世界観を象徴する存在としてとても素晴らしかったです。

漸黒さんを演じる那須美奈子さん、こちらも所作も表情もとても迫力があって見入ってしまうカッコ良さがあって、最高でした。

2人とも『VAGUENIGMA』の過去作で演じてきた役とも全然違って、演技の幅が凄いなと。

 

考疑先生の高校時代の友人、暮内アカヤ。私は彼がとても気になります。演じる義積雄大さんの技量もあって、底に何かが潜んでいる様な深い意味のあるキャラに感じました。

考疑先生の記憶から彼の名前が欠落していた事。彼の事を思い出していた時に頭痛に襲われた事。魂が入れ換わる「眠り流し」の話題の唐突感。父親の隠し子だったという流言飛語も同じく唐突感があります。小説について語りリンゴをかじる高校時代の徹路とシンクロする演出の意味。高校時代と大人になったアカヤが別人の様に印象が変わっていたという事。彼と夕余さんの姉弟2人にだけ同じ言葉「2度と会うまい」が発せられた意味。

黒槍さんが「誰かと入れ替わっていたのかも」と言っていますが、普通にミステリー作品として考えるなら高校時代に2人は入れ替わってるパターンなんですよね。ただ、それだと以降の展開につながらないので。モヤモヤが残るだけで私にはそれ以上に考察が進みませんでした。

 義積さん、薪場さん役との演じ分けが素晴らしいですね。編集部での場面、舞台の奥で指導されてたり、井辻先生や考疑先生と初対面になる場面でのゆるさ、何度観ても笑ってしまいました。

 

 

なにわえわみさん演じる照梅さん。若旦那と恋仲の芸妓さん。考疑先生の人生とはニアミスしているだけなので、本来なら無い物をあえて加えたという感じで、そこに重要な意味があって。前述した夏祭りの場面もそうですが、心中という行為を考疑先生に意識させるにはまず前例が必要だったと。そこで効果的に舞台上を彩るのが照梅さんでした。最初に描かれる、若旦那が来店したと聞いてぱあーっと表情が少女の様に輝く照梅さん。そして夏祭りで今の幸せと先への不穏を描き、別れ話からの無理心中という流れ。とても観応えのある場面でしたね。自らの意志で相手を刺し無理心中を遂げる照梅さんと、心中してくれと考疑先生に言われても泣き崩れ「生きましょう」と訴える夕余さんの対比。

若旦那を演じる福丸繚さんも、若旦那というイメージ以外の何者でもない若旦那的優男感にあふれていて良かったです。

 

 

2回目を観た時だったか、この作品の裏テーマとして「母」を軸に読み解く事もできるんじゃないかと思って。その片翼が桜井ゆるのさん演じる夕余さん。

前後しますが、ラスト間際で語られる、7歳の徹路が幻燈屋で見かけた母だと直感した女性が夕余さんそっくりで。「母の面影を追いかけていたのかもしれない」という様なセリフもありました。生い立ちでもまず「僕を産んで死んだ」と語り、「なぜお母さんがいないの?」という疑問。

初めて夕余さんと出会った時に徹路に衝撃が走ったという一目惚れ。これも単なる恋愛ではなく彼の心の中にある「母」にようやく巡り会えたのだと、それだけ大きな事だったのだと思います。だからこそ夕余さんは考疑先生の中でも特別で、唯一人本当に愛していた相手だったのかもしれません。裏切られた事に激昂し、堕ちていく転機になる。

別れた後も夕余さんの幻を見て取り乱し、アカヤが料亭みなとで働いていると聞くと夕余さんの行方を尋ねてしまう。待子さんへの不満も夕余さんとの比較から生じているわけですし。

そう、「母の面影」。あんな事が無ければ、夕余さんと末長く幸せに暮らしていけた人生もあり得たかもしれませんね。

桜井ゆるのさんはとても魅力的に夕余さんを演じてました。母性、にじみ出る優しさ、幸せそうな笑顔、前述した祭りの場面などの寂しさ儚さ、翔塀に手を握られた時の一瞬驚きからの微かな戸惑いの表情、考疑先生との最後の対話の場面の熱演も素晴らしかったです。(桜井ゆるのさん、3年半前の『ソラリネのユメ ふるこーす』で初めて観て、その後も数回舞台を観ていたのですが、今回ようやくご挨拶させていただきました)

 

 

 

 で、「母」という裏テーマの軸のもう片翼が石塚みづきさん演じる井辻英。

考疑先生の作家デビューにつながる作品の、プロ作家としての最初の「読者」として、ファンとして、そして担当編集者として、彼女は熱心に献身的に親身に本気に応援し支えてきました。そこに恋愛感情があったのかまでははっきりとはわかりません。でも、考疑先生に接する時の笑顔や目の表情は本当に輝いていて幸せそうでした。

そして「審判」の時。井辻先生の後ろで場のやり取りを哀しそうに辛そうに耐えている姿。あの時、英ちゃんは何を考えていたのだろう。

「作家の産み落とした作品を取り上げる」それが担当編集者としての役目。

考疑先生はおそらく夕余さんとの破局以降は作家としての自分こそが自分なのだと思っていたのでしょう。黒槍さんに名前を読み上げられた時にも「それは本名だ」と筆名こそが自分なのだと訂正してますし。

考疑先生が入水心中から川辺に這い上がってきた時、そこに英ちゃんが居合わせた事こそ運命。水の中から救い出される事、それはおそらく「分娩」の暗喩。一度、死の世界に旅立とうとした者が再び生まれ直した。あの描写はそういう事なのだと思います。そしてそれは徹路という1人の人間ではなく、考疑徹という作家、そして作品。

遺作を託された事で英ちゃんは文壇に名を残す考疑先生とその作品の「母」となり、夕余さんに殺してもらえなかった考疑先生はようやく英ちゃんに殺してもらえて生きる苦しみから解放され、考疑先生が死んで今後は二度と新しい作品が生まれない事により彼の担当編集者としての英ちゃんも死ぬ。

あの場面はそういう今までの全てが1つに結実する、真の「心中」の場面だと思うのです。ここの熱演、その後日談となる百華ちゃんとの対話場面、英ちゃんを演じる石塚みづきさんは凄いなと思いました。『VAGUENIGMA』でのヒミコも凄かったですが、この演技の幅。今後も期待したいです。

英ちゃん、この作品の中で私は英ちゃんが一番好きなキャラかもしれません。

 

 

「母」という点で女性たちを考えると、林真由美さん演じる姉の船子さんと、沖田桃果さん演じる女中さんは徹路の母親代わりだったのだなと。太宰も確か子守役の女性が母親代わりだったんですよね。

で、船子さん。役割としては地味な方ではあるんですけど、要所要所で良い表情をしていて流石です。こういう役に確実なキャストさんが配役されると安心して観ていられますね。林さん、『星降夜』の時も姉役がとても良かったですし。

 

 

三浦沙織さん演じる待子さん。旧姓は「海原」って字でいいのかな? この役も報われないというか、辛い事だらけですね。献身的に務めて平穏でいる場面では本人にとって幸せだったのかもしれませんけど。山本周五郎作品に出てくる様な芯のしっかりした女性を演じきって、沙織さん素敵でした。隙の無さ、考疑先生の求める夕余さんにあった「母性」とは違ったんだろうな。それが不幸。夕余さんとの対比としての重要性。

 

 

沖田桃果さん演じるテツコさん。この人はお腹の中の子の母親となってしまった事で、考疑先生の「母」からは脱落してしまったんだろうなと。

ただ、作品執筆に対する活力となったと語られていますので必要な存在ではあった。

水瀬ちゃんとは全然違う「小娘」感が出ていて、浦越家の女中との演じ分けもよかったです。

 

 

maicaさん演じるサキエさん。この人は終始、自分が大事であり、他者との比較であり、そもそも「母」の資格を持っていなかったんだろうなと。考疑先生の事もどれだけ本当に愛していたのか? だから考疑先生と入水心中をする権利を得ても、結局は水流に引き離され、1人で死んでいく事になった。運命が繋がっていなかった。

maicaさん、『VAGUENIGMA』の時に凛としてカッコ良さのあるお嬢様を演じてたイメージがあったので、それとのギャップもあって今回も観てて楽しかったです。

 

 

齋藤伸明さん演じる老人。この作品で一番不気味で表情も怖い。ツイッターである方に教えていただいたのですがディオゲネスが元ネタだそうで。よくセリフを聞き取ってみると確かにディオゲネスって自分で言ってました。セリフの意味などもいろいろ考えてみたのですが、この場面が挿入された理由がまだよくわかりません。薬の影響か、臨死体験による幻覚か、単に考疑先生の記憶から引き出されただけの、あまり意味の無い物だったかもしれませんが。

 

 

 回替わりエピソード。基本的には小説の題材探しのために取材するという形。

『斜陽』。元華族の物語。『VAGUENIGMA』でおなじみの高池順子さんから百華ちゃんルートと、彼津先生から考疑先生ルートで話が持ちかけられ、双方集まってという流れ。3編の中でもコミカルさに舵が切られ、振り回される考疑先生の挙動が新鮮。

「母」の息子への、死んでほしくないという愛。

植松はちこさん演じる順子さんも可愛いが、妻木尚美さん演じる まゑさんも可愛くて素晴らしい。百華ちゃんの百華ちゃんらしさ。

そんなコミカルな作風で、彼津先生のクズっぷりが描かれる。これは本編部分ではわからない事。

ところが、明るくは終わらず。借金のトラブルから彼津先生は新宿のサラギ組(『VAGUENIGMA』で出てきた暴力団ですよね?)に刺殺される。人生の無情さ。

 

 

魔笛』。私はこれが一番好き。英ちゃんからのルートで『VAGUENIGMA』の『絡糸』に登場した細維千早ちゃんへの取材。あちらが高校三年生だったのに対し、こちらでは一年生。

千早ちゃんの姉の遅美さんの性格、行動、手紙、そして事故死。厳格な父親と、娘を失った嘆き。姉妹の母は亡くなっていて、父の想いはそれだけ娘たちに向けられていたのだろう事が語られる。

ケセラセラ なるようになるさ」という歌。

千早ちゃんを演じるのはもちろん井上玲奈さん。『絡糸』の時のキリッとした性格と比較してずいぶんと柔らかい印象。姉を失って、自分が代わりにならなければという決意が生まれたのでしょう。そして、学園で更紗様への憧れへと繋がるのかなと。

『絡糸』で千早ちゃんが一番好きでした。だから今回その前日譚という感じで千早ちゃんのバックボーンが語られたのはとても感激でした。『絡糸』の時との演じ分け。とても期待できる女優さんだと思います。

遅美さんを演じるのは小宮弘子さん。所作が上品で、でも固くなく自由奔放さもあって。そして強い意志性もあって。とても可愛いです。歌声も素敵。

(小宮弘子さん、この方も3年半前の『ソラリネのユメ ふるこーす』で観て、そこで演じてたフユコ役がとても好きでした。ようやくまた舞台で観る事ができて、初めてご挨拶できて、とても嬉しかったです)

この細維姉妹と友人、こういう少女たちの可愛さも『女学生』などに見られる太宰作品の魅力の1つだと思います。この『魔笛』にはそれを感じました。

そして本編部分では良い印象のあまり無い飛垣翔塀。ここでは彼の性格の良い部分も少し語られています。考疑先生も翔塀に対してかなりのトゲトゲしい対応をしていてこれも新鮮。

 

 

『希匣』。薪場さんからのルートでサナトリウムまで出かけていって闘病患者の鳥羽オウイチの話を聞く事に。オウイチの恋心、その長い闘病生活の最後に少しだけ思い出が作られ報われ、そして死んでいく。

実は今回の事には真相があったのではないかと、ミステリー作品も書く向島さんが例えばの可能性として推理するのだが。これが真実だとするとオウイチは報われないなと。その代わりに、若くして死んでいく息子のために動く「母」の想いは描かれるのだけど。

本編では「審判」場面以外ではほとんどハッチャケてる向島さんの推理するという意外な面が見られますね。

 

 

物販では『VAGUENIGMA』シリーズの過去パンフを大人買いしまして。

あとはブロマイドの全種収納セットですね。これ、グッズ告知された時はその画像が印刷された物だと思い込んでいたのですが、実際は3段のフォトアルバムにブロマイド全種が収納されている物でした。バラで買うと7600円なのが4000円になりますし、元から20種類以上は買うつもりだったのですぐ飛びつきました。

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まあその他にもバラでけっこう買ったんですけどね。

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そちらには終演後のキャスト面会の時にご挨拶してサインをいただきました。6回のチャンスで11人にいただけたのはかなりがんばったと自分でも思います。しかもこのうち8人の方とは初めてのご挨拶でした。時間があればもっと他のキャストさん、特に男性キャストさんたちにもご挨拶したいところだったのですが、また次の機会を待ちます。

 

というわけで、観劇しながらいろいろ考えていた事を思いつくままに書き連ねてみました。出演者はみなさん誰もがとても魅力的でしたが、一部の方しか感想として書けなくて申しわけないです。

 

 

『INTRABORDER』はとても面白かった、そして、何度繰り返し観ても新しい何かに気づける作品でした。『VAGUENIGMA』と同じく内容的には人を選ぶ、好みの偏った作品だとは思います。でも私にとっては本当に楽しめたし、面白い作品を観た、凄い作品を観た、良い作品を観たと思いました。

『INTRABORDER』としてのシリーズは続くかどうかわかりませんけど、『VAGUENIGMA』と同様、これからも疾駆猿の公演を楽しみに待ち、佐藤信也さん、運営・案内スタッフのみなさん、出演者のみなさんの今後の活躍をまた楽しませていただける事を期待したいと思います。

ありがとうございました。

疾駆猿

「疾駆猿(シックザール)」という演劇集団があります。主催で脚本・演出を担当する佐藤信也さん、運営スタッフの高原薫さん、役者の高本愛子さん、林真由美さん、三浦沙織さん、大山カリブさんが所属していて、ここに多くの客演キャストを加えて『VAGUENIGMA(ベイゲニグマ)』シリーズを中心に公演を行なっている団体です。

私、最近ここにハマってまして。で、千秋楽を迎えたばかりの第漆回公演『INTRABORDER』の感想を記事に書こうとしたのですが、ついでに、疾駆猿にハマった経緯を簡単に別記事にまとめてみようかと思った次第なのです。そちらに一緒にするとかなり長い記事になっちゃいますから。

 

 

 

さて。私が疾駆猿と佐藤信也さんを知ったのは2014年の12月まで遡ります。

 私の推し女優の山下聖良(当時は藍乃聖良)ちゃんが『ソラリネのユメ』に出演したのでもちろん観に行ったのですね。↓ 

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佐藤信也さんはこの『ソラリネのユメ』というシリーズでも脚本・演出を担当しています。

この作品は3編のオムニバスという形をとっていますが、実はそれぞれが密接にリンクしていて、単編でも問題なく楽しめますが、3編とも観れば1つの年代を越えたまとまった物語になるという見事な構成で。で、私はこの作品を大いに気に入りまして、佐藤信也さんと疾駆猿の名前をおぼえたのです。

(余談ですが、この『ふるこーす』で好きになった役を演じていたのが疾駆猿の三浦沙織さん、後に『VAGUENIGMA』を観始めるきっかけとなる家永惠理さん、『INTRABORDER』にも出演している小宮弘子さん、同じく桜井ゆるのさんでした。もうこの時点で釣り針が大きいw そしてこの時の受付スタッフが疾駆猿の高原薫さんでしたね)

 

で、以後。聖良ちゃんが出演する事は無かったのですが、他の観劇予定とかぶらない時に思い出した様にちょこちょことつまんで、今まで公演5回10編ほど観ています。

作風は『ふるこーす』で感じたのと一緒で、2編とか3編の違った脚本での同時公演、それぞれの単編で完結した物語として問題なく楽しめるけれどモヤモヤする部分もあって、実は隠されているリンクがあって両方観るとより理解が深まって楽しめる。それと、作品全体から人の欲や闇や心の弱さが描き出されていて、場合によっては結構エグい事もある。けれど優しさや愛も根底にしっかり流れている。そんな感じですね。

佐藤信也さんのそういう作風はとても気に入りました。疾駆猿の公演もちゃんと観に行きたいなとは思いつつ…(『ふるこーす』上演の時点で疾駆猿は第三回公演まで終えてました)他の観劇予定との兼ね合いもありの、上演されてる『VAGUENIGMA』という作品がシリーズ物だと知り、いきなり観て理解できるのかとハードル上がりので、観ないままズルズルと公演回数が重なっていきました。

 

 

さて、そんなこんなで2年以上が経過しての2017年春です。当時の私は劇団ドリームクラブに所属していたキャストさんたちの観劇を優先していたのですが、某キャストさんが「疾駆猿に出演する事になりました」とツイートされます。とうとう巡り合わせが来たかと。とりあえず観る予定リストに入れておいて詳細告知を待ちます。

…ところが来ない。公式からキャストが発表されてもその人の名前が無いので追加発表になるのかなとそれとなく本人にリプで訊ねてみたら…「降板した」と…あらら。

でも、気分的には観るつもりになっているので、『ふるこーす』で観た家永惠理さんと、劇団フェリーちゃん公演で観た なにわえわみさんと、同じくカプセル兵団公演で観た工藤沙緒梨さんの出演する第五回半公演『VAGUENIGMA -Wheel of Fortune 恐道』を試しに観てみる事にしました。これが私の初の疾駆猿、今からちょうど1年前の6月24日でした。

 

 

で、『恐道』。かなり楽しめました。設定上わからない事もまあ脳内予測で補完できて、そんなに疑問に思う事なく堪能できました。設定もキャラも世界観も好み。キャストさんたちも魅力的な人ばかりで、ああ、これはハマるわと。

妖怪とか怪異とかは好きですし、そこに探偵や刑事が絡んできて、まるで『京極堂シリーズ』っぽい印象も受けて。

刀の付喪神なんかは流行りの『刀剣乱舞』かなとか『ジョジョ』のアヌビスかなとか思ったり、厨二病っぽさとか、西尾維新っぽいキャラ名とか、やりすぎると痛い要素はたくさんあるのですが、私から見れば良いバランスで構成されていて、好きな作風でした。

さっそく『恐道』に出演されていたキャストさんのツイッターアカウントを全員フォローして。(あ、この時に竹切讃岐造を演じていた那須美奈子さんを特に気に入ったのですが、実は『ソラリネのユメ Vol.9 ふぁみりー』で観ていた事に後で気づく)

こうなったら他編も観たかったのですが、休みとかとってないので今回の公演はもうこれ以上は観れないと。

で、次からは各編1回ずつは必ず観ようと。まあ、流石に第陸回公演の時の回替りエピソード差異までは追いかけきれませんでしたが。

で、第陸回公演は3編を1回ずつ観て。3人のキャストさんにご挨拶して。ブロマイドたくさん買って。パンフ2種買って。

第陸回半公演は2編を2回ずつ観て、ブロマイドもどっちゃり買って。

この時、たまたま財布にお金入ってたのと勢いで、少しずつ買い集めていこうと思ってた過去公演台本全部を大人買いするという暴挙に。今ちょっとずつメモとって整理しながら勉強してます。

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そして、今ですね。第漆回公演『INTRABORDER』、3編をそれぞれ2回ずつ計6回観ました。こちらの感想は改めて別記事に書きますが、本当に面白くて好みに合った作品でした。↓

 

今回は『VAGUENIGMA』の第弐回から第伍回までのパンフを大人買いして集めて。

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この1年で本当、沼にドップリ浸かっちゃいましたね。

エビスSTARバーでの『週一店長』シリーズも『VAGUENIGMA』と作品の方向性は違いますが『VAGUENIGMA』とリンクしていて、物語の内容も面白いですし。

そう言えば疾駆猿のバー1日店長イベントで佐藤信也さんと少しお話させていただいて嬉しかったですね。

 

佐藤信也さんの外でのお仕事などなかなか全部は追いかけきれないとは思いますが、これからも疾駆猿のみなさんのご活躍と公演に期待してます。

『INTRABORDER』の感想記事はこちらです。↓

 

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『ウソトリドリ』

山下聖良ちゃんの出演する舞台、Flying Trip vol.13『ウソトリドリ』を観てきました。場所は東池袋のあうるすぽっと。初日の14日、17日のマチソワ、18日のソワレ大楽の計4回。うち17日マチネは前日に決めて当日券で入った回でした。

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刀剣乱舞』ミュージカルの人が出演するとの事は聞いていて、それ以外にも人気ありそうなキャストさんがゴロゴロいて、聖良ちゃん本人も「チケットの争奪戦が予想される」とツイッターでおっしゃっていたわけですが、劇場がそこそこ大きかった事も幸いしてか、チケット難民になる事は回避できました。とは言っても、予約開始から10分くらいはカンフェティの予約ページに繋がりませんでしたし、繋がった時には大楽のS席は完売と。人気のほどがうかがえます。それでも当日券は毎回の様に出ていましたから観に行き易い舞台ではあったかなと。

 

 

それでは本編の内容を大まかに。

 

主人公の阿久津が目隠しをされ両手を背中で縛られ座っているところから始まります。どうやら2人の刑事から拷問混じりの不当な取り調べを受けてる様子。そこからOPを挟んで時系列が戻って。

物語は大学を中退した阿久津がコンサルタント教材詐欺に引っかかり、その会社でのし上がっていくパートと、売れない小劇団演劇役者たちのパートを交互に観せていきます。

劇団員の三木が阿久津に契約説明を受ける事で両者は繋がり、同じ劇団員で阿久津の幼馴染だったみさことの再会でさらに物語は転がって。

非情に業績を上げていく阿久津。バイト掛け持ちで慎ましい生活に耐えながら舞台稽古に頑張るみさこ。ある日、三木の紹介という形でみさこが教材の契約をしてしまう事で阿久津の心が揺らぎます。

そして刑事に確保監禁される阿久津。コンサルタント会社の総会と、劇団の存続を賭けた公演が結末へ向けて収束して行きます。

 

阿久津は真っ当な仕事で地道に働く事を決め、借金を背負ったみさこは劇団を抜けて夜の仕事へ。劇団は存続が決まったもののベテラン2人が役者を辞めるという決意を。

この先にハッピーエンドが待っているかの保証も無く、阿久津は寂しそうな笑みを浮かべつつ今はもう何の意味も無い肩書きの入った名刺を宙に放り投げて幕。

 

 

意外にも、初回観劇前に予想していた物と違いストレートプレイを正面から作ってきたなと。特撮出身俳優だったり2.5次元ミュージカルだったり声優だったり元アイドルだったりするキャストを何人も集めていて、戦わせない歌わせない踊らせない。吉田翔吾さんなんてアフタートークの時にはバク宙を披露してたりもするのに、そんな個々人の武器を安易に本編に投入する様な媚びた演出をしない。そういう姿勢はとても好感を抱きました。

 

コンサルタント教材詐欺をテーマに、被害者から加害者へと立ち位置を変え、次第に人間性を失っていく事。プライドと嫉妬。悪意と善意。序盤では別個に進んでいたコンサルタント側と劇団側がやがて交差し、それによって阿久津の意識に変化を生じさせ、最後は阿久津の現実と劇団公演の虚構をリンクさせる。そうした構成がとてもよく練られているなと思いました。一度の観劇でも楽しめますが、リピート観劇する事で細かい部分に気づけたり、考察の手がかりを得られたり。身近な、誰でも巻き込まれる可能性のある被害を描く事で観客が自己を投影して解釈できたり。そうした内容面でも面白く、観て満足度の高い舞台だったと思います。

 

 

劇団アポロの劇中劇、『過去の巣の中で』というタイトルらしいですが、まず気づくのはコンサルタント側とリンクする事。

最初に外敵として登場するカーネルおじさんは純粋に利益のためにヒヨコ達を狩るわけですが、その後に登場するウソつきカラスは利益ではなく「騙す」という行為に悦楽を覚える様なトリックスターであり(「火」を使う事などは『ニーベルングの指環』のローゲのイメージが少し入ってるかな?)、これは「一線」を越えた阿久津を囚えようとする「悪意」と重なって見えます。そうすると途中で不可視化される妖精は「理性」か。

ちょっと興味深いのが、ヒヨコの兄妹も現実で被害に遭う三木とみさこがちい兄ちゃんと妹なわけですが、パチンコで借金まみれの小暮が「生き方の上手な」お兄ちゃん、詐欺の勧誘で信頼を失う三木が「みんなに信頼されてる」ちい兄ちゃんと、まさに彼らの現実が逆になっていたわけで。そうすると「天真爛漫」な妹のみさこが現実では何を失うのか。

 

それから、ヒヨコが空を飛ぶのを夢見る事。ヒヨコは飛べない現実を受け入れて親鶏になる事。そして次の世代のヒヨコを産み育てる事。お兄ちゃんの様に飛ぶのをあきらめるか、ちい兄ちゃんや妹の様にそれでも飛ぼうとするか。この辺りの描写は小劇団演劇の世界を描いてる様にも感じました。小劇団でそこそこのファンを得て、苦しい生活ながらそこに居心地の良さを感じて役者を続けるのか。あるいはメジャーの舞台を夢見てリスク覚悟で上を目指そうとするのか。

コンサルタント詐欺の面でも、教材が売れずに断られ避けられる三木の姿が手持ちチケットが売れない役者の姿にも見えましたし。「1人の客を掴めばそこから世界が広がる」という「客」が「ファン」に置き換えて聞こえましたし。

小劇団が作品内に登場する事から受ける印象もあってか、そういうメタな意味が込められてる脚本に感じましたね。

 

 

演じるキャストさんたち、皆さん本当に観ていて素晴らしいと感じる人たちばかりでした。その中から何人かについて。

 

 

まずは聖良ちゃん演じる前島葵さん。プレミアミッション側のNo.2的なポジション。クール系で終始キャラが崩れる事は無い、聖良ちゃんには珍しいタイプの役。三木を勧誘する場面で阿久津や糸川までもズッコケる事があったのですが、ここでも葵さんだけは崩れなかったのはチェックしておくべきポイントだと思いました。

衣装、下だけチェンジ、白のパンツと黒のスカート。上は胸元のレースが上品さをひきたてていました。

わりと舞台上に出ている場面も多いのですが、セリフはそんなに多くなく、黙って場の様子を見て待機しているという状況が多いです。

出演女優さん4人の中では印象も薄く地味な役かもしれません。劇場を沸かせるギャグやユーモアのある場面も無く、強烈なキャラクター性も無く。ですが、その凛としたカッコ良さは他の3人の女性キャラとは明らかに違う個性が出ていたと思います。ツイッターでも聖良ちゃん好印象の感想をいくつも見かけましたし。

立ち居振る舞いも表情も仕草も、演じる姿に観客の視線を引きつける魅力があります。

個人的にも「悪役」や「冷酷な役」も聖良ちゃんにはいつか演じてほしいと思っていただけに、今回の配役はとても嬉しいですね。それに、何と言っても演じる役の幅が広がっていく事は今後のお仕事への期待にも繋がりますし。

仕事モードに自分をガチガチに固めた印象でほとんどの場面で冷たい雰囲気。でも「焼肉おごりなさいよ」の時と道に迷う話題の時、ラストの阿久津との会話場面ではちょっと柔らかさ優しさが出ている。むしろこちらが葵さんの素の性格なのではないかと感じました。

糸川に対する「心の檻に早く鍵をかけなさい。嫉妬という獣が暴れ出している。一度檻を出たら最後、あなたの理性を飲み込むわよ」というセリフはカッコ良くて印象に残るのだけど、冷静に考えたらかなり厨二病的で芝居がかっている。こういう言葉が普通の会話でスラスラ出てくるものなのか?というのも引っかかって。教材詐欺という仕事を非情に徹してこなすために「デキルオンナ」を意識して演じてるキャラなのではないかと思いました。だからプライベートとは性格を切り替えてるのかも?という印象。

物語の後、葵さんの人生はどうなるのでしょう。今後も沖田についていくのかもしれませんね。今まで多くの人を不幸にしてきた事でしょうから、それなりの報いが待っているのかもしれませんが。

アフタートークの聖良ちゃん出演回は残念ながら逃してしまいましたが、カーテンコール時の日替わりキャストあいさつは観る事ができました。本当に可愛くて眼福です。

それと、有名で人気な出演者が多いから終演後の面会は無い物とあきらめていたのですが、嬉しい事に、面会ありまして。毎回お話しさせていただいて、握手してもらって、目の前で笑顔を見れて、幸せでした。

 

 

阿久津。高橋健介さん。『ウルトラマンX』で毎週見ていて、『ウルフェス』のステージでも生で一度観ていました。今回ストレートで初めて観て、とても舞台映えする人だなと。スタイル良いし背も高いし、何より感情的になった時の演技が素晴らしかったです。アフタートーク時も魅力的でしたし、こりゃ人気出て当然だなと。

物語上は、やっぱりみさことの関係性ですね。ダメな子だと思って軽く見ていた相手が被害に遭おうとする場面に直面して、初めて大切な相手だったと気づく。それが「一線」を越えてしまった阿久津をこちらの世界に引き戻すきっかけとなる。最後の名刺の場面も、みさこに舞い降る桜の花びらと重なって見える。

阿久津が越えた「一線」のラインが何なのか考えてみたのですが、メインターゲットが学生で、たぶん最終的には親族などが助けてくれるのを前提としてたんじゃないかなと。それで自分たちの罪悪感は軽減される。ところが相手が破滅しようがなりふり構わず契約を取る事を優先する方向に意識が変わってしまった。それが「一線」を越えた、そういう事なんじゃないかなと。刑事が断定した「悪意」の域まではまだ行ってなかったとは思いますが。このまま続けていれば、引き返せないところまで堕ちてしまっていたかもしれません。

 

 

みさこ。岡田彩花さん。初回で観た時の最初の印象はちょっと訛りが煩いかなと。でも、観ているうちに気にならなくなって、表情も豊かで、ちょっと大げさに感じる動作もキャラ性に合っていて。華がある人だなと思いました。衣装も多いですし。

とにかく笑顔笑顔のキャラなのですが、契約の時の阿久津の取り乱す姿を見てからはその笑顔が曇る、ここの演技好き。みさこは契約の場に来る時までは阿久津の事を本当に信じて疑ってなかったと思う。でも阿久津の姿に違和感を覚えて、それでも信じたい気持ちと、以前の阿久津に戻って欲しい気持ちがあってか。それでの契約だったのだと思う。この契約で力になりたい相手が、三木から阿久津に変わった様な印象。まるで殉教者。結果的に、それが阿久津を変え、救う事になるわけで。「貧乏は嫌だ」という理由付けを告白してるけど、阿久津への気持ちの方が大きいんじゃないかな。

あと、ちょっと思ったのが阿久津とみさこの関係性に既視感があって、初回観た後からずっと考えててやっと思い至ったのが「スイートプリキュア』のセイレーンとハミィ。異論は認める。

みさこは自分がダメな子だってのは自覚していて、それをずっと耐えて笑顔で隠してたんですよね、きっと。

 

 

沖田。この人もビジネスに徹した様な役で、その内面が見えてこない言動が続く。それが最後の最後で泣きわめく様に「金があれば一流の教育や医療が受けられる」と本心を吐露してくる。たぶん未成年時代はそういう底辺の生活を送っていたんだろうなと。阿久津のセリフにあった「親のスネをかじる学生」を基本的にターゲットにしてるのはそういった沖田の生い立ちからの復讐なんじゃないかと思いました。

演じる相馬圭祐さん、私は『シンケンジャー』以降はお仕事を観れていなかったんですが、とても良い役者さんだなと。舞台上にいるだけで空気が変わる、そういう存在感のある演技でした。

 

 

糸川。藍原直樹さん。プレミアミッション側の中でも、とても人間臭さの出てる魅力的なキャラだなと思います。「人間性」が小さい。嫉妬も自己顕示欲もマウンティング願望も、観ていて感情移入できる人でした。だからこそ、確かな演技力のある役者さんが必要な役なのだなと。

三木の契約時の阿久津への「フォロー」、その時の葵さんとの細かいやりとり、そこからの「嫉妬という獣」のセリフを突きつけられるまでの一連の場面、とても好きです。

 

 

今回も楽しめた舞台だったなと。基本的に私は聖良ちゃんの舞台はなるべく初日と中日と千秋楽を観るつもりでチケット買ってて、今回も3回分を予約していたのですが、初日の公演を観て気に入って、それでもっと行きたくなって当日券で1回分増やしたと。

そう思える舞台に出会えるのは嬉しい事です。ぶっちゃけ、聖良ちゃんのお仕事を観れればそれで満足できますが、推しのキャストさんを観たいという欲求だけでなく、その作品自体を何度も観たくなる、そういう舞台に聖良ちゃんが出演してくれた事、聖良ちゃんを出演させてくれた事、本当に心から感謝です。

聖良ちゃんのお仕事仲間の方や知人の方が何人も観に来ていたらしい事、私の観劇仲間も何人か観に来ていた事、初めて聖良ちゃんを知って気に入っていただけた方が何人もいた事。私みたいな一ファンが言うのもおこがましい事ではあるのでしょうけど、本当にありがとうございます。

 

 

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物販。ブロマイドがあると期待したのですが、残念ながら聖良ちゃんのは出ていなくて。パンフだけ買って、DVDを予約しました。

 

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今回も聖良ちゃん宛てにスタンド花を贈らせていただきました。

公演1週間くらい前に聖良ちゃんがツイッターで役のイメージに合わせて「ピンクラメグラデーション」「オーロラ姫」と言っていたのでピンク中心で作っていただきました。葵さんの役のイメージなら白中心でも合っていたかもですね。

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そして今回も花の宛名札に聖良ちゃん本人からサインとメッセージを書いていただいてました。ありがとうございました。

 

 

余談ですが、男性キャスト宛に贈られていたスタンド花の数々、女性のファンが発注した物だろう事もあってか、とてもアイデアに溢れていて凝ったデザインの物が多かったですね。眺めていて参考になりました。私もいつかはお花屋さんお任せじゃないオーダーで出してみたいと思いました。